アジア発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【アジア発!Breaking News】世界遺産「万里の長城」に“フリー落書きゾーン”が誕生。長年の問題解決なるか。

「世界遺産」を訪れた時、心ない人々による落書きを見ることくらいガッカリするものはない。実はかの有名な万里の長城も例外ではなかった。そこで中国政府はこのほど新たな取り組みを開始。それは「ご自由にお書きください」というボードの設置であった。

中国の「万里の長城」はユネスコ世界遺産リストの中でも人気、知名度ともにトップレベル。そこを訪れる人々は年間数百万人とも言われている。そこで長いこと問題となっていたのは落書き。素晴らしい世界遺産を訪れ、長い階段を登り切った感動をなんとしても言葉にして残したいと、多くの人々が自分の名と日付を硬いもので彫ったりしてきた。

落書きの問題に2006年には法で罰することが発表されたが、イタチごっこが続くばかりでまったく解決されなかったことから、このほど中国政府は“フリーの落書きゾーンを設ける”と決定。『China Daily』紙が4日にそれを報じた。北京市から行ける同市北東部懐柔区軍都山中の「慕田峪長城」のあるポイントに、プラスチック製の大きなボードが設置されたもようだ。

「落書きはやめてください」から「思い出を残して行ってください」へ。この発想の転換には人々の反応も上々のようだ。しかしボードは隙間がなくなったら次々と張り替えられていくとのこと。これには「自分の足跡を後世に残したいと思うと、やはり自分の名を壁に深く刻んで帰ろうとする人が後を絶たないのでは」との意見も出ている。

※ 画像はmutianyugreatwall.comのスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)