ジャンクフードざんまいの生活を送っていた身内が若くして亡くなったりすると、健康的な食生活とはなにかと誰もが改めて考えてみるものである。そのような機会を経て今、イギリスのある若い男性は「日に3度、虫を食するようになった」と胸を張って語る。
イナゴの佃煮しかり、栄養豊富な虫を愛する食文化が世界には多々ある。もっと多くの人々に虫の素晴らしさを理解して欲しいと訴えかけているのは、英マンチェスター大学院の「植物学」博士課程で学んでいるピーター・ビッカートンさん(24)。彼は今、「昆虫こそ栄養豊富な完全食品。これを食べることで僕は自分の健康にがぜん自信を持つようになった」と胸を張ってみせる。コオロギやバッタのような硬質のものから、ブドウ虫のような軟質のものまで、どんなものでも食べるというから驚くばかりだ。
ピーターさんがすごいのは、その食生活をすでに3年間続けていること。ざっと1万6000匹をむさぼるようにして食べてきたというのだ。美味しい調理法も色々と覚えたらしく、「たとえば牛肉のハンバーガーを作る時にはイナゴを混ぜるといいんだ。見かけでは虫だなんて分からないし、コオロギはまるで鶏ササミかエビのような感じだよ」などと話す。ブドウ虫で作るタコスは自慢のレシピのひとつで、ミンチにして炒めたイナゴに甘いチリソースはよくマッチするらしい。
ピーターさんがそのような食生活を始めたきっかけは、高コレステロールの食生活を続けていたおじさんが45歳で心臓発作により突然死したことにあった。そのような目に遭いたくないと思ったピーターさんは、低コレステロールで高栄養な食品に強い興味を持つようになり、ペットショップに行ったところ鳥のエサのコーナーで完全に足が止まってしまった。虫とはいえ需要が少ないため値段は高い。しかしせっせと買い求めている彼は、「もっと多くの人々が虫を食べるようになればいいのに」とかなり真剣である。
※ 画像はNews Dog Mediaのスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)