ロックバンド・THE BOOMが2014年12月をもって解散することを発表した。だが、解散までまだ時はある。彼らは2ndシングルとして多くの人々に愛されてきた『星のラブレター』を5月に新音源のニューシングルとして発売する。また、全国ツアー“24”のライブDVD化やデビュー25周年記念アルバムのリリースに全国ツアーの開催と、解散を前にファンへ恩返しする企画が目白押しだ。
3月31日に株式会社ビーエル、株式会社よしもとアール・アンド・シーから『THE BOOM 解散のお知らせ』という発表があり、ファンをはじめ彼らの音楽を聴いてきた人々を驚かせた。
THE BOOMの4人からメッセージも届いた。
『流行に流されることなく、新しく普遍的な音楽を探し求め、宮沢、小林、山川、栃木はTHE BOOMとして歩んできましたが、今年5月21日のプロデビュー25周年を目の前にしてふと立ち止まってみると、この4人でやれる事、やるべき事は全てやり尽くしたのではないかという思いが心を支配するようになりました。そして、その声に頷く自分達がありました。
THE BOOMは2014年の12月をもちまして活動を終了し解散いたします。結成から数えて28年もの間、多くの方々の応援、ご協力があってここまで歩いてくることができました。心より感謝申し上げます。たくさんの、本当にたくさんの愛とぬくもりに包まれ、僕たちは日本一幸せなロックバンドでした。
2014年3月31日 THE BOOM 宮沢和史 小林孝至 山川浩正 栃木孝夫』
株式会社ビーエルによると、頸椎症性神経根症により昨年11月から歌手活動を一時休止している宮沢和史は、日常生活を送りながら自然治癒力での回復を目指しているという。
また、今年2月に1型糖尿病を発症した山川浩正は、精密検査を経て退院した後、バンド活動の再開に向けて体調管理に努めているとのことで、彼らの体調も配慮しながらTHE BOOMとしての残された時間を大切にして作品のリリース、そして秋からの全国ツアーに臨むこととなる。
THE BOOMが結成されたのは1986年。同時期に結成したバンドにユニコーンもいる。ロック・スカで活躍するレピッシュなどとともにバンドブームを牽引した。そのTHE BOOMの解散発表を惜しむファンは多い。
THE BOOMの代表曲といえば『島唄』が挙げられるが、「名曲だらけなのに島唄ばかり取り上げられて…好きな曲は山ほどあるのに」といった感想が多いのも確かだ。
16枚目のシングル『風になりたい』(1995年3月24日発表)や彼らにとって初のシングル『君はTVっ子』が好きだという者も多い。他にも『気球に乗って』、『手紙』、『真夏の奇蹟』や『有罪』、『からたち野道』など様々で、ネットでそれらの楽曲を思い出して「久々に聴きたくなった」というファンも見受けられた。
そんな中で、一番多く曲名が挙がっているのが『星のラブレター』である。1stオリジナルアルバム『A PEACETIME BOOM』からシングルカットされた2枚目のシングルで、1989年9月21日に発表されている。
今回、25周年記念シングルとして、その『星のラブレター』を新たにレコーディングした音源を5月21日に発売する。1989年、同曲がデビューアルバム『A PEACETIME BOOM』に収録された日だ。
また、5月21日にはLIVE DVD『THE BOOM CONCERT TOUR 2013 “24”』も発売される予定で、デビュー25周年記念イベント“MOOBMENT CLUB” ~I’m a BOOMER~”を開催。
さらに、デビュー25周年を記念し、9月にTHE BOOMのヒストリーアルバム『THE BOOM HISTORY ALBUM 1989-2014 ~25 PEACETIME BOOM~』を発売する。
全国ツアーも決定しており、『THE BOOM MOOBMENT CLUB TOUR 2014 ~25 PEACETIME BOOM~』が9月19日の兵庫・神戸国際会館こくさいホールからスタートする予定だ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)