アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】突然陥った電力不足! 原因は“燃料の石炭が大雨で濡れたから”。(南ア)

南アフリカの電力会社エスコム(ESKOM)が電力不足の危機にあることを発表した。燃料となる石炭が大雨で濡れたために電気が作れないという。

3月6日、ヨハネスブルグでは朝8時過ぎから電気が止まった。ヨハネスブルグ郊外にあるO・R・タンボ国際空港では、停電によりフライトが遅延。非常用電源を作動させたが、すべての電力をまかなうことはできず一部手動での対応となった。プレトリアでは日中2時間ほど電気が使えなかった。ケープタウンでは今回の電力不足を「ステージ3」という最も危機的状況と踏まえて対応することとなり、朝から昼すぎまで電気が使えない世帯があった。電気がなければ日々の生活に大きく影響を与えるものだが、停電が突然始まるのでその準備もできないのだ。

電力会社エスコムでは、7日間続いた豪雨で備蓄していた石炭が濡れてしまったことが電力不足の原因であると発表。今後の電力不足を回避するために、工業など消費電力の多い企業は通常使用量の10%減で操業してもらいたい旨を伝えているが、それだけでは解消されず一般家庭での使用量も控えて欲しいと呼びかけた。

電力不足で命の危機にさらされるのが医療関係である。南ア民主看護組織(the Democratic Nursing Organisation of SA)は、すべての医療施設に発電機が作動することを確認するよう要請した。前回の突然の停電の際、発電機を使おうとしてスイッチを入れたら壊れていたというアクシデントが発生した病院が数件あったことを考慮したためだ。

フリーステイト州東部では、電気代未納の低所得者層から電力をカットしていくことが伝えられた。電力供給会社によると、州の電気利用者の約40%が電気代を支払っていないという。「電気代を払っていない人の電力供給をストップすることで、エスコムは電気を節約できる」と電力供給会社CEOは述べている。

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(TechinsightJapan編集部 FLYNN)