エンタがビタミン

writer : tora

【エンタがビタミン♪】笑福亭鶴瓶、「芸歴42年」でも後輩芸人からイジられるワケ。

笑福亭鶴瓶といえば、今年で芸歴42年を迎えるベテランだ。巧みな話芸でお茶の間を沸かせている鶴瓶だが、その一方で多くの後輩芸人からツッコミを入れられる姿をたびたび目にする。上下関係が非常に厳しい芸人の世界において、“イジられるベテラン芸人”鶴瓶は改めて異色の存在だと感じさせるのだ。

1月26日放送の『笑っていいとも!増刊号』で、木曜日の放送終了後のトークが公開された。その時に大いに盛り上がったのが、今年の正月に木梨憲武がハワイで開いたパーティでの出来事だった。

パーティの席上で70~80人にも上る参加者たちを前に、笑福亭鶴瓶は「オバマ大統領とゴルフ場で握手した話」を落語風に披露した。見事に話を終えた鶴瓶だったが、木梨憲武から「オチは? オバマだけに?」と上手い一言を求められ、無茶ブリを要求された。酔っていたこともあり上手く切り返せなかった鶴瓶に対して木梨をはじめとして、ヒロミ、勝俣州和、堀内健といったパーティの参加者たちが一斉に「それはないだろう」と総攻撃を浴びせたのだ。この時のことを鶴瓶は「(大先輩なのに)こんなに言われる芸人珍しいよ!」と笑いながら振り返った。

2011年放送のMBSラジオ開局60周年記念特番『付き合い長いでんな』の中で、明石家さんまは鶴瓶に向かって「兄さんに敬語使わない方が絶対笑いを取れる」と発言していた。また1998年に放送された自らMCを担当するトーク番組『いろもん』でもゲストとして登場したダウンタウンの2人から鶴瓶は厳しいツッコミを受けた。その時に鶴瓶が発した「もっとおもろなりたい!」の一言はスタジオの観客の大きな笑いを呼んでいた。このように上下関係に厳しい芸人の世界において鶴瓶は“後輩芸人たちからイジられる”という珍しい存在だ。

鶴瓶の“イジられる愛されキャラ”を生んでいるのは、相手の言動に対する抜群の“受け身の取り方”ではなかろうか。後輩芸人たちは「自分の言葉をしっかり受け止めて、それを必ず面白いように展開してくれる」という安心感から、ためらうことなく鶴瓶をイジることができている。それに加えて相手を自然とほほ笑ませるような鶴瓶の温かさも、先輩・後輩という枠組みを越えた関係を可能にしているのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 TORA)