1月8日、南アフリカのプレトリアで警察官が露天商の男性を射殺した。警察官と露天商の言い分は異なるものの、毎日賄賂を取り立てに来る警察官らに、被害者の露天商らは怒り心頭のようだ。
警察側の報告によると、「露天商が石を投げ始めたため、警察官は銃を数発発砲した」という。
しかし事件を目撃していた露天商によれば、警察官がリンゴとバナナを押収しようとして、拒否した露天商の男性に至近距離から発砲したそうだ。しかも、警察官らは撃たれた露天商を軽トラックの中に押し込み、救急車を呼ぼうとしなかったのである。周りにいた露天商たちは救急車を呼ぶように頼んだが、警察官はその露天商らを逮捕し、拘留した。結局、救急車が到着したのは事件から3時間後、男性は病院で死亡した。
「ひどいのは、露天商を殺害した警察官が銃を持ち普通に街を歩いていることだ。彼はまだ警察官として働いている。今日も見かけた」とツワネ商人評議会の議長は憤る。「警察官らは、我々露天商をまるで麻薬の売人のように思っている。だからあんなに軽々しく公共の場で露天商を射殺できるんだ。彼らはマフィアと同じだ」と、自分の命を奪われることに怯える露天商もいる。
ある露天商によると、警察官は当たり前のように賄賂を要求し、それを拒否すると商品を奪っていくのだという。警察は住民によりよいサービスを提供することよりも、貧困者を街から追い出すことに力を入れているそうだ。「警察官が日々露天商を追い回している間に、深刻な犯罪が野放しになっていることに気づくべきだ」と露天商は訴えていた。
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(TechinsightJapan編集部 FLYNN)