現在、夏休み期間の南アフリカは、観光客だけでなくボーナスをもらった現地の人々も犯罪者のターゲットとなる。ホリディとクリスマスとで気分が緩みがちになり空き巣やひったくりが横行する中、ケープタウンの市長までもが車中でスマッシュ・アンド・グラブに遭ってしまった。
交差点で信号待ちなど停車中の車の窓を割り、貴重品を盗み逃走する犯行“スマッシュ・アンド・グラブ”。ケープタウンの女性市長パトリシア・デ・リールさん(Patricia de Lille)が、この被害に遭ってしまった。クリスマスイブに友人宅へと向かっていた市長は午後6時頃、国道2号線を降りたところで信号待ちをしていた。そこに近づく2人の若者。そのうちの1人が彼女の私用車であるBMWを横切り、助手席の方へと周ってきた。その数秒後、彼女の助手席の窓は割られた。
「本当に一瞬の出来事だった」という市長の言葉通り、助手席の足元にあった彼女の鞄はあっという間に消えてしまったのだ。鞄に入っていた彼女の腕時計、携帯電話、クレジットカード、現金3000ランド(約3万円)が盗まれた。
市長はショックのあまりどうすればいいのか分からなかったという。しかし、そのまま車を停めていると青信号になり後ろからクラクションを鳴らされてしまう始末。周辺エリアをパトロールしていた警察官が追跡したものの、2人組の若者はすでにタウンシップの方へ逃げた後で逮捕に至らなかった。この信号は、以前からスマッシュ・アンド・グラブの被害が多いことで知られていたらしい。
市長は今回の出来事を踏まえ、夏休み期間中の運転者、特に狙われやすい女性に向けていつも以上に注意を払うようコメントした。また、警察も「貴重品は外から見えないところへ置き、携帯、タブレットなどは車内に残しておかない、停車するときは即発進できるように前の車から距離を置くこと」と警告している。
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(TechinsightJapan編集部 FLYNN)