アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】南ア男性に人気の坊主ヘア。その危険性を大学研究者が発表。(南ア)

南アフリカの男性に人気のヘアスタイルは坊主である。一般に『チスコップ(chiskop)』と呼ばれるこの坊主頭、実は皮膚病になる可能性が極めて高く、なんとHIVウイルスに感染する可能性まであることがわかった。

チスコップは、バリカンで刈り込んでいくのみの簡単な髪型である。ツルツルというのが人気だが、髪の長短で模様を描くものもおしゃれな男性に受けている。ケープタウンのランガというタウンシップ(人口約5万2000人、うち男性約2万6000人)では、男性の約70%がこの髪型だ。しかし、坊主とはいえこだわりがあるようで、バリカンを押さえるように刈るため頭皮から毛がまったく出ておらず、艶々と光沢のある頭でなければならない。この髪型が人気の理由はシャワーが短時間で済み、すぐに服を着て外出できる、しかも清潔さをアピールできるとメリットが多々あることだ。刈るだけなので費用もかからず、南ア男性にとって不動の人気を得ている。

しかしケープタウン大学の皮膚病学研究者は、この力強い刈り込みが非常に危険であると警鐘を鳴らした。11月19日の地元ニュースによると、南アフリカのチスコップヘア男性の10%が「ケロイド状の毛包炎」を患っているという。

髪を短くカットする時にバリカンを押しつけるので、髪が毛穴の中に戻ろうとする。南アフリカ人は髪がカールしている人が多いため、まっすぐ伸びない髪が毛穴を見つけられずに頭皮内部で伸びてしまうといった「内方発育毛」が炎症を起こしてしまい、毛包炎になってしまうのだ。

さらにチスコップ男性の4人に1人は、バリカンによって頭皮下で出血を起こしていることが分かった。床屋のバリカンについた微量の血液が、他の客と接触する可能性がある。これが実はとても危険で、非常に少量であってもHIVや肝炎などの血液経由で感染する病気になる恐れもあるとのことだ。

床屋歴15年という男性は、バリカンをその都度消毒しているから大丈夫だと話しているが、調査をした大学研究者は「アルコールによる消毒はバクテリアを殺すだけで、ウイルスは死滅しないから十分でない」として、「チスコップにしたいのならば、自分のバリカンの歯を持って床屋に行くことが最善の方法だ」とすすめている。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)