南アフリカ東部のムプマランガ州に『ゴッズ・ウィンドウ（神の窓）』と呼ばれるビューポイントがある。ムプマランガ州のパノラマルートで最も美しい展望場所だ。そこから、男性が90メートル落下した。

緑に覆われた峡谷としては世界一ともいわれる、世界三大渓谷のひとつ、ブライデリバーキャニオン自然保護区内にある『ゴッズ・ウィンドウ』では、“神の窓”という名前の通り、雄大な景色を見下ろすことができる。

11月2日の朝、『ゴッズ・ウィンドウ』で観光客の男性（30）が手すりを乗り越えてバランスを崩し、岩棚から転落した。男性はまず10階建ての建物に相当する高さ30メートルから落下、続けて急勾配の坂を40メートルも転がり落ち、さらに20メートルの崖から落下した。

この男性を救助するためには、レスキュー隊による大がかりな救出作業が必要となった。雨のためにヘリコプターによる搬送は中止となり、救助は難航。急勾配で滑りやすく岩がゴロゴロしているため、安全な場所へと男性を運ぶだけで2時間以上を費やしたという。およそ4時間の救出活動が行われ、男性は病院へと搬送された。翌日、男性は負傷した頭部の手術を受けたが、合計90メートル落下という恐ろしいアクシデントにあったにもかかわらず骨折は全くないという奇跡の生還で4日にはICUから一般病棟へ移された。

ちなみにこのエリアのツアーコンサルタントによると、『ゴッズ・ウィンドウ』は非常に安全な場所であるという。「フェンスが張り巡らされているので、フェンスを飛び越えようとしない限りはまったく安全です」とコメントしている。一方、今回奇跡の生還を果たした男性はメディアに対してのコメントは差し控えている。
（TechinsightJapan編集部　FLYNN）