AKB48を卒業して1年が過ぎた前田敦子が音楽番組『ミュージックステーション』で新曲『タイムマシンなんていらない』を披露した。この日、気持ちの伝わる歌声を聞かせてくれた前田敦子だが、「最初は歌うのをやめようと思った」という本音を雑誌インタビューで語っているのだ。人知れぬ苦悩を乗り越えてこうして歌を届けるようになった彼女にどのような心境の変化があったのか。
前田敦子はAKB48時代にソロデビューも果たしており、1stシングル『Flower』、2ndシングル『君は僕だ』を出している。そして3rdシングル『タイムマシンなんていらない』を9月18日にリリースするが、実は彼女にとってAKB48を卒業してから初めて出すソロシングルなのだ。
9月13日の『ミュージックステーション』に久しぶりに出演した前田敦子は「タモリさんお久しぶりですっ!」と懐かしそうにあいさつしていた。彼女はトップバッターを務めて『タイムマシンなんていらない』を生で歌い、緊張した中にも前田敦子らしい落ち着いたノリのあるパフォーマンスを見せてくれた。
ツイッターでは「前田敦子めっちゃ歌うまいって思った。しかも可愛いし!」、「札幌ドームのときよりはるかにうまい…」、「絶対に口パクしないあっちゃん。 かわい~生きててよかった~」といったつぶやきから、「めっちゃ緊張してたんだな。音ズレまくっとる」、「歌うまいのか下手なのかわかんない」とまで様々な感想があり、AKB48時代の人気を彷彿とさせる。
9月14日発売の雑誌『WHAT’s IN?』10月号に掲載されている前田敦子へのロングインタビューでは、彼女が昨年の8月27日にAKB48を卒業して、兼ねてから公言していた女優を目指して活動を始めた時に、「最初は歌うのをやめようと思った」という苦悩を明かしているのだ。
AKB48が2005年12月8日に秋葉原のAKB48劇場をグランドオープンした時、観客は7人だった。まだ、AKB48総選挙もない頃に秋元康からグループのセンターを告げられた彼女は劇場公演で「なんで歌が下手な私が…」と涙ながらにあいさつしたこともある。
しかし、その後のAKB48の快進撃を牽引した大きな要因が前田敦子のパフォーマンスにあったことは誰もが認めるところだろう。それは彼女がソロデビューして歌った楽曲でも発揮されている。特に2ndシングル『君は僕だ』の表題曲や今回の新曲『タイムマシンなんていらない』といったノリの良い楽曲ほど前田敦子らしさが伝わるようだ。
ロングインタビューでは、彼女が「歌うのをやめようと思った」時期に、さまざまな人々の声を受け止めて再び歌手として歩き出せるようになるまでや、前田敦子の魅力のひとつである“声”についても語っている。今回の『Mステ』で彼女が『タイムマシンなんていらない』を生歌でアピールできたのもそんな経験を乗り越えてきたからだろう。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)