購入した航空券の乗客氏名を変えることは意外とお金がかかるようだ。交通事故に遭い、海外へ遠征試合に行けなくなった女子生徒の航空券を巡り、学校、病院、航空会社を巻き込んだ騒動となった。

南アフリカのケープタウンにある有名私立女子校に通っている13歳のダニエレさんは、学校の水球チームに選抜され、セルビアへ遠征する予定で航空券を購入した。

しかし出発の10日ほど前、ダニエレさんが友人とジョギングをしていると、後ろから来た車に2人とも追突されるという事故が起こった。ダニエレさんは広範囲にわたる下半身外傷を負い、足を骨折して4回も手術を受けた。友人も数針を縫う怪我などを負った。海外遠征を断念したダニエレさんは、自分のポジションを他の生徒に譲ることを決めた。そしてすでに購入済みの航空券を他の生徒の氏名に変更するよう、父親に頼んだのだ。

父親がエティハド（Etihad）航空に聞いたところ、チケットの氏名を変更するには手数料として8000ランド（およそ79000円）も支払わなければならないことがわかった。学校の校長はエティハド航空に事情を説明し、ダニエレさんの担当医も彼女の診断書を送ったものの、航空会社はやはり8000ランドを要求。結局ダニエレさんの父親は8000ランドを支払い、氏名を変更した。

航空会社側は「安全確保などのため、一度発券したチケットの氏名は変更していない」とコメントしている。だが「チケットをキャンセルすれば全額返金する」とのこと。では、なぜそれを最初に伝えなかったのだろうか。

その後、航空会社はダニエレさんに連絡を取り、キャンセル手続きをしているとのこと。父親がすでに支払った8000ランドは、他の生徒のチケット購入に充てるそうだ。
（TechinsightJapan編集部　FLYNN）