イギリスのロックバンド、レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)のギタリスト、ジミー・ペイジを敬愛する日本のミュージシャンや俳優がテレビ番組でその魅力について語り合った。ギタリストのROLLYにアイドル出身の野村義男、そして俳優でバンド活動もしている佐野史郎という異色の顔ぶれだが、彼らをつなぐ共通項がレッド・ツェッペリンそしてジミー・ペイジだった。
日曜朝の音楽番組『題名のない音楽会』には珍しく、5月26日のテーマは「なんてったってジミー・ペイジ」だった。レッド・ツェッペリンのギタリストとして知られるジミー・ペイジはバンドのサウンド全般にも関わっており、彼の音楽性がツェッペリンの楽曲に大きく影響していると言われる。この日出演したマニアの3人― ROLLY、野村義男、佐野史郎は時にはギターを鳴らしながら、彼の音楽性から出会った思い出までを熱く語った。
なかでも俳優の佐野史郎がギタリスト2人に負けずにギターを弾いてジミー・ペイジを熱く語る姿は印象的だった。その彼がお宝として持ち出したのが1969年に出されたツェッペリンの日本でのデビューアルバム『レッド・ツェッペリン登場』(原題:Led Zeppelin)の初回盤だ。そのジャケットにはメンバー4人の顔写真と名前が載っているのだが、ジミー・ペイジだけが正しくて後の3人ロバート・プラント、ジョン・ポール・ジョーンズ、ジョン・ボーナムは顔と名前が違っていることから、今では貴重品となっている。ROLLYも「噂には聞いていたけど、本物を見るのは初めて」と羨ましそうに見つめいてた。
また、野村義男はNHKホールで行われたイベントに浜崎あゆみのバンドメンバーとして出演していた際に、共演していたジミー・ペイジから「昨日、質問をくれたのは君だね」と握手を求められたことがある。野村が前日のNHKの英語番組でジミー・ペイジにVTRを通して質問していたことを覚えていたのだ。その4年後の2008年にROLLYもNHKの同じ英語番組でジミーにインタビューしているのだ。
佐野はジミー・ペイジと『ゴジラ』の映画音楽などで知られる日本の作曲家・伊福部昭氏の根底に流れる精神的なものが似ているのではと持論を展開した。彼が「顔立ちも東洋的ですし」と話すと、野村が「年を取るほどに日本人っぽくなっていくんですよね」と共感した。佐野が「ノッポさんに似ているよね」と言うとROLLYも「ノッポさんですよね」と同意しており、さらに佐野は「篠山紀信さんとかもね」とつけ加えている。
NHKで放送された子ども向け番組『なにしてあそぼう』『できるかな』に登場する「ノッポさん」とジミー・ペイジが似ているという噂は、漫画家のみうらじゅんが「VOWでやんす!」(宝島社)で触れたことなどから広がっていた。今回、ジミー・ペイジマニアの3人が認めたことでその似ている精度が高いことが証明されたのではないだろうか。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)