昨年からハリウッドで騒がれるようになり、ここ1か月でかなり多発しているのが、セレブ宅を発信元とするニセの事件発生を伝える911コール。“SWATTING”と呼ばれるこのイタズラ通報、今回ターゲットにされたのはクロエ・カーダシアン夫妻であった。
ハリウッドから離れ、静かな高級住宅地が広がるターザーナで10日午後、2009年9月にスピード婚を挙げたNBA「ロサンゼルス・クリッパーズ」のラマー・オドム選手とクロエ・カーダシアン夫妻の豪邸が、それはものものしい雰囲気に包まれた。
パトカー、消防車、救急車などが出動して付近の道路を埋め尽くし、多数の警察官が銃を構えるという大変な騒ぎとなってしまったのは、その通報の内容がこんなにもシリアスなものであったためだ。
「ラマーと友人が家の中で口論となり、そいつがラマーを撃ったんです!」
通報により駆けつけた警察官は、しかし傷ひとつないぴんぴんとしたラマーに「何事ですか?」と怪訝そうな顔で尋ねられ、そこでまたしても“SWATTING”に翻弄されていたことに気づいた次第である。
昨年秋から頻発し、ロス市警を激しく苛立たせているこのイタズラ通報。ターゲットにされたのは、これまで分かっているだけでもマイリー・サイラス、アシュトン・カッチャー、ジャスティン・ビーバー、P.Diddyことショーン・コムズ、クリント・イーストウッド、リアーナ、クリス・ブラウン、ライアン・シークレスト、セレーナ・ゴメス、ラッセル・ブランド、マジック・ジョンソンなど実に多数である。
ただし目撃者は今回の事件について芸能情報サイト『TMZ』に、これだけ同様の事件が続いていても、またリアリティ番組の撮影で普段から「ヤラセ」すれすれのハプニングが満載のカーダシアン姉妹であっても、警察官らは冷静かつ真剣に職務にあたっていたと話している。10のウソの中に1つの真実が混じっている可能性があることを考えると、やはり油断は禁物なのであろう。早く犯人が捕まるよう祈らずにはいられない。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)