「現在妊娠中。美しい黒人女性の子供を養育してくれる人募集」。南アフリカの有名なクラシファイド広告で養親の募集が掲載された。訪問者は88人。人身売買まがいのこの募集は、その後削除されている。

南アフリカの有名なクラシファイド広告『ガムツリー（Gumtree）』は、“売ります”“買います”だけでなく、“ルームシェア募集”や“求人”など多様な掲示板である。そのガムツリーで、自分の子供を養育してくれる人を募集する広告があった。

『Eyewitness News』によると掲載日は4月17日、ケープタウンに住む24歳の自称「美しい黒人」女性が「経済的理由と学業があるため、出産後子供を譲りたい」と投稿、代金は「連絡をしてきた人に伝える」とあった。女性は現在、妊娠2か月。4月22日午後7時の時点で訪問者は88人に上ったが、4月23日になるとこの募集は削除されていた。

このようなクラシファイド広告で違法行為を監視している西ケープ州の社会福祉開発省は、掲載されている連絡先に電話をしたがこの女性と連絡が取れず、女性を特定することができないうちに投稿は消されてしまった。

南アフリカの児童法では、両親が子供を養子に出すためにメディアに掲載することは禁じられている。また養子縁組は、社会福祉開発省を通さなければならないので、交渉で養子にさせるという行為は法律では認められない。社会福祉開発省当局は「もし経済的に困っているのであれば、医療費の補償なども行っている。今回の掲載は人身売買とみなされる」と述べている。
（TechinsightJapan編集部　FLYNN）