エンタがビタミン

writer : maki

【エンタがビタミン♪】中居正広が『金スマ特別編』でタレントに“いじめ撲滅キャンペーン”を提案。

バラエティ番組『金スマ』では8月31日に特別編として「いじめについて考える」というテーマで、いじめられたことのある芸能人と子ども達、そして教育者らで討論を行った。司会の中居正広は現場で教師の力が及ばない面を保護者が協力して補う動きが出ている現状を受けて、「僕たちタレントも何かできないかな?」と思い立ったのだ。

大津市のいじめ自殺を機に全国での“いじめ”の実態が浮き彫りにされてきた。現時点で把握された小・中・高・特別支援学校におけるいじめ認知件数は約7万5000件にのぼり、昨年よりも約2500件増加しているという。

8月31日に放送された『中居正広の金曜日のスマたちへ:特別編』では「いじめに悩む・関心がある」という10代の子ども30人が揃った。さらに「いじめられた経験を持つ」芸能人としてRIKACO、つるの剛士、大島美幸(森三中)、楽しんご 、内藤大助の5人と「今も教育現場に関わる元教師&校長」の教育者3人を迎えて“いじめ問題”について考えた。

まず番組スタッフが街頭で学校に通う子どもを対象に行ったインタビューが紹介されたが、そこには想像を超えるいじめの実態が証言されていたのである。

インタビューした人数は87人。そのうち「いじめを見た」子どもは67人で「実際にいじめにあった」子どもが24人もいたのだ。先輩や友人が自殺したという証言も複数あり「先生はいじめが原因とは知らないと思う」という。

スタジオの子どもからも様々な体験や意見が語られた。中居正広が「親や先生など誰かに話す勇気を持って欲しい」と呼びかけると、ひとりの女子が小5から小6の頃にいじめられた体験を話し出したのだ。

彼女が迷った末にいじめられていることを母親に明かしたところ、母親はすぐに学校の先生に電話した。ところが先生は「ああ、○○たちのことでしょう」と平然としていたという。「私がいじめられていることを知っていたんです」とその女子は悔しそうに当事を思い出した。

さらに学校に出向いて彼女と母親と先生の3人で話し合った際には、先生は他の作業をするなどして真剣に話を聞いていなかったというのだ。後で母親からも「あの先生は信じてはいけない。あなたの話なんて聞いてなかった」と言われたのである。

「いじめに関心がないんです。こうやって大人が信頼をなくしているのに相談なんてできない」とスタジオの彼女は涙ながらに教育者たちに訴えた。

教育者からは「強い先生もいれば弱い先生もいるのは事実」という話があり、自身も子を持つつるの剛士は「がんばっている先生もいっぱいいるはず」と語った。そんな中で元中学教師で今も教育コーディネーターとして現場に関わる原田隆史氏が興味深い事例を話した。

ある学校で保護者全員に学校に来てもらい、朝から夕方まで先生や子どもがどう過ごすかを見てもらった。「いかに現場が大変かが分かり、次の日からクレームが激減した」と原田氏は語る。今では「先生も万能ではないので保護者が補おう」と一緒に考えているという。

原田氏はその学校の事例を参考にして「現在、我々が一番推進していることです」と他にも広がりつつあること伝えたのである。それを聞いた中居正広が「じゃあ、僕たちはどうすればいいのかな?」と芸能人も“いじめ問題”について何か動けないかと言い出したのだ。

中居は「タレントが週に1回とか学校に行って“いじめ撲滅キャンペーン”みたいなのをやらない!?」と共演した芸能人たちに呼びかけると、「僕らが“いじめる人はカッコ悪い”というのを胸を張って言わないといけない」とその意義を語ったのだ。これまでもテレビ番組の企画で大島美幸(森三中)が学校を訪問して“いじめられた体験”を話したことがある。共演した芸能人たちも拍手で中居の提案に賛同していた。この“いじめ撲滅キャンペーン”は実現しそうな気配も感じられたのである。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)