木村拓哉が『いじめ問題』について持論を語った。アイドルとして考えを述べることは神経をつかう部分だが、現場で悩む学生達に向けて「5分でいいから真剣に語り合う」きっかけになればとあえて話したのだ。
大津市の“いじめ問題”以降も全国のいじめや学校側の対応の実態が明らかになっている。木村拓哉のラジオ番組『木村拓哉のWhtat’s UP SMAP!』(FM TOKYO)にもリスナーからそれに関係するような悩みが届いた。7月27日の放送で彼がそれに答える形で“いじめ”について語ったものだ。
リスナーの悩みは要約すると「クラスで“いじられキャラ”なのかもしれない。でもいじられるのは嫌です」という内容だった。木村拓哉はそれに対して直接悩みを解決する形でなく、全リスナー、あるいは全国へ問題提起した。
彼はバラエティ番組では「“いじられキャラ”がいて“いじる”者がいる。そしてそれを見て楽しむお客さんがいる」それは“メディアの中では成立する”と説明する。SMAPでいえば“いじられキャラ”にあたる稲垣吾郎や草なぎ剛も「プライベートでいじられるのは嫌だと思うよ」と木村は語気を強めた。
そして木村拓哉は「“いじる”のと“いじめ”とは文字も似てるし紙一重」だ「相手が嫌がればそれは“いじめ”だろう」と持論を展開した。「僕が学生の頃も“いじめ”はあったが、死と直結することはなかった」と自身の体験を振り返ると「あの頃は先生のゲンコツや平手打ち、まわし蹴りとかもあったけど良かったこともあったかも。今はそれも無いし、何かが失われている」と語った。
また、木村は冒頭のリスナーからの相談に答えるかのように「今は現場の生徒が考えないといけない時がきたのではないか」と主張する。教師や親に頼っても解決しない。実際に関わる生徒自身が考えて解決するしかないというのだ。そして彼はこう付け加えた。「『木村拓哉があんなこと言っていた』とこれをきっかけに5分でいいから生徒同士で真剣に語り合ってくれたらいいな」と。
“いじめ問題”についてはさまざまな著名人がさまざまな意見を出しているが「現場の生徒が考えるしかない」といった意見は未だに聞かない。だが、ここにこそ“解決”の道があるのではないか。さらにそれを突き詰めれば大人社会へ向けて「政治家に頼っても解決しない」と警告されているようでもある。木村拓哉が投げかけた言葉は重く深い。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)