AKB48からの卒業を発表した前田敦子だが、いったいその理由は何だったのか。多忙を極めて疲労困憊したことも理由のひとつだろう。しかし、彼女なりに卒業後の夢があるようだ。前田が出演するテレビ番組で、思わぬ展開となりその思いを明かすことになった。
前田敦子が、AKB48からの卒業を発表したのは3月25日のことだった。一時期はファンのみならず、日本中がその話題で沸いたものだ。6月6日のAKB選抜総選挙を辞退するなど、前田もその後の活動を配慮する中で“卒業騒動”も落ち着いてきたようだ。
しかし、音楽番組『火曜曲!』はしたたかである。毎回“前田敦子 説得部屋”なるコーナーを設けて、彼女の卒業を撤回させようという企画を組んでいるのだ。前田が卒業を撤回するはずもないのだが、オマケとして彼女の恋愛観や男性のタイプなどが聞き出せるのが狙いだろう。5月15日に同コーナーの説得者として登場した岡本夏生は、予想外の結果を引き出したのである。
バブルの生き残りタレントとして再ブレイクを果たしたものの、『明日はどうなるか知れぬ』岡本には気迫がある。前田を説得するよりも自分がいかに目立つかを前面に出した彼女は、まさかの“等身大スッピン写真”を持ち出すほどの気合いの入れようだった。「40歳過ぎるとオンナはこうなるのよ」と、普通のおばさん状態の写真を示しながら岡本が語ると「すっぴんとかも出されるんですね」と前田。「こうでもしないと仕事がこないのよ!」と訴える岡本の言葉に嘘は感じられなかった。
岡本はこの日、前田に次のようなことを聞かせたのだ。「AKB48でミスできても、1人になると誰も助けてくれない」、「今はちやほやされても周囲の引き際は見事なほど」、「“そろそろ人気なくなりますよ”なんて予告はない、突然、仕事がこなくなる」。
「そんなところにあなたは行こうとしているのよ」と岡本が話すと、前田も真剣に聞き入っていた。そして「それでもソロになるの? AKB48を最後まで見届けたいとは思わないの?」と詰め寄られた彼女は口を開いたのだ。
「これだけ、後輩が増えてきているので…次の大きな場所にみんなで行きたいじゃないですか」と胸のうちを明かしたのである。岡本も思わぬ告白に身を乗り出して「新しいステージに?」と再確認した。前田は続けて「そうですね。それを築けたらいいなと、すごく思っているので」と話す。具体的なことは出なかったが、前田は卒業後もAKBの将来を考えて何かをやりたいと思っていることは確かだ。
これまでの例ではSDN48がAKBのお姉さん的な存在として卒業生も数名異動していた。だが、そのSDNはすでに3月いっぱいで全員が卒業している。果たして前田の頭にどのようなイメージがあるのだろうか。卒業してからも、彼女がそうした活動をしてくれることはファンやAKBメンバーにも心強い。
話を岡本夏生に向ける。今回の彼女を見て思ったが、その一秒たりとも気を緩めない熱意が前田の心を揺るがしたのだ。もちろん“卒業撤回”はないが、前田本人が卒業の理由についてここまで明かしたことはなかったはずだ。
説得終了後、前田は岡本についてこう語る。「すごくいいことを言ってくれました。説得力もありましたし」という彼女も、岡本から大事なものを学んだようだ。「それを踏まえて頑張ります」と今後への意欲を見せていた。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)