通常の有給だけでなく、病気で休む際に利用する病気休暇というものがある。南アフリカのある警察署では、その病気休暇が1人平均77日であったことが発覚し、問題となっている。
2月14日、警察管理者は有給休暇の監査で、病気休暇の利用者が著しく多いことを指摘した。この問題は昨年行った各警察署の聴取の際にもすでに指摘されており、病気休暇の乱用がひどい警察署を選定していた。
一番ひどいのは、ケープタウンにあるメイトランド警察署。85人の職員が1年間で使った病気休暇はなんと6579日。平均して1人77日も休暇を取っている。「この数字はひどい。警察署では誰も働いていない日があるはず。いったいどうすればこのようなことが起こるのか。」と管理者は驚いている。
クワズール・ナタール州のヒルトン警察署では、39人の職員が1337日の病気休暇を使い1人平均34日、北プレトリア警察署では1人平均19日の病気休暇、イーストロンドン警察署では1人平均21日といった具合だ。
警察管理者は「彼らが『警察内で汚職や収賄がある』と思っているのならば、それは警察官自らが行っているということに気付いてもらいたい。警察官は調査をする権限を持っているのだから、診断書などを調査して原因を究明すべきである。」と述べている。
病気休暇の乱用への対策として、病気休暇を多く取っている職員を「普通の医者」に診断させるということが考えられる。「病気が重すぎて仕事ができない」のが本当かどうか調べるためだ。「この『重病警察官』が本当に病気休暇を必要としているのならば、死んでいるはずだ」と管理者は指摘する。病気休暇の申請書に書いてある内容からすると、病気ではない部分が見当たらないほどだからだ。しかし、実際この「重病警察官」はピンピンしており、およそ病気のようには見えないのだ。
警察庁では現在、プレトリアにて会議を開き、それぞれの州から病気休暇のデータを持ち寄って事態の解明を行っている。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)