自分の妻を7年もの間自宅に監禁し、暴力を振るい続けていた33歳の男が逮捕された。男は妻だけでなく彼女の家族も暴力で支配することで、自分の行為を隠し通してきたが、異常な状況を察した隣人の通報がきっかけとなり、事件が明るみに出ることとなった。

この男は24歳の妻をブエノスアイレスの郊外にある自宅に閉じ込め、言うことを聞かなければ殺すと銃で脅し、殴る蹴るなどの暴力や性的暴行を7年もの間日常的に加えていた。

被害者は監禁されている間、何とかインターネットを利用しFacebook上で繋がりのある自分の姉に助けを求めることが出来たものの、姉を含む被害者の家族は、連絡が来るまで彼女の居場所を全く知らずにいたそうだ。その後やっとのことで監禁場所を突き止め訪問したが、対応に出た男に「妻は家族に会うつもりはないと話している」と言われ追い返されていた。

被害者の家族は、武器を常に携帯し怒ると何をするか分からないこの男を以前から非常に恐れており、そのため何としてでも家の中に侵入し女性を探し出すという気持ちを既に失っていたことが、後の調査で明らかとなっている。

被害者は外出時も常に男が側についていたため、他人と自由にコンタクトをとることは不可能であったが、ある日の外出時に遭遇した隣人に、自分が監禁されていることを身振りと表情で男に気が付かれないよう伝えることに成功した。異常を察した隣人はすぐに警察に通報、被害者は無事解放され、男は逮捕されるに至った。

この男は先日行われた裁判の結果、日本でいう逮捕・監禁罪に問われ、懲役7年の実刑判決を言い渡されている。
（TechinsightJapan編集部　椎名智深）