5日、インディアナポリスで開かれ全米にTV中継された『第46回スーパーボウル』。そのハーフタイムショーのステージに出演し、スタジアムの観客を大いに沸かせたマドンナ（53）だが、彼女の実の兄でホームレスのアンソニー・チッコーネさん（55）も当日会場に駆けつけていたものの、中には入らずに駐車場で妹の晴れ姿を「観戦」していたことが分かった。

今や映画監督としてもデビューを果たし、シンガーとしても来月に新アルバム発売、また29歳年下の恋人との交際などで、ノリに乗っている熟女マドンナ。その一方で、職を失い定収入の無い彼女の兄アンソニーさんが、ミシガン州トラバースでホームレスとして暮らしていることが報じられ、大きな話題となっていた。

現在はシェルターで暮らしているというアンソニーさんだが、スーパーボウル当日、妹が晴れ舞台を務めるスタジアムにやって来ていたことがわかった。ミシガン州の地元ラジオ局の番組の企画に参加する一般人グループ7人の一員として、バスに乗ってはるばる旅して来たのだという。

この企画は試合当日、スタジアムまでの道中や入り口で、ラジオ局のバナーと共にグループ全員で写真を撮るなどという、指定の「スーパボウル・チャレンジ」をクリアすれば、賞金がもらえるというものだったそうだ。ちなみにアンソニーさんは、このラジオ局に日頃レギュラー出演しているものの、バス代は自腹。しかし企画に参加することで、183ドル75セント（約1万4000円）の賞金を稼いだそうだ。

もちろんNFLニューイングランド・ペイトリオッツとニューヨーク・ジャイアンツの対戦試合というメインイベントの他に、ハーフタイムショーという大舞台を妹、マドンナが務めることをアンソニーさんが知らなかったワケはない。しかし、関係者が英紙『デイリー・メール』に語ったところでは、「当日アンソニーはマドンナについて、何も語っていなかった。」とのことだ。

結局アンソニーさんらのグループは、試合前の雰囲気をスタジアムの駐車場で味わっただけで、チケットを持っていたわけではないため中には入れず。スタジアムの中では、妹マドンナが「シルク・ドゥ・ソレイユ」のバックアップダンサーを従えて、ニッキー・ミナージュやシーロー・グリーンらのヒップホップスターと夢の共演。「ライク・ア・プレイヤー」などを含む12分のヒットメドレーで、スタジアムのみならず全米のお茶の間を大いに沸かせていたのにもかかわらず、である。

日頃マドンナは兄の窮状を知っており、費用援助を含めリハビリへの入院を繰り返しオファーし続けているというが、アンソニーさんはそれを拒否し続けている。そればかりか、「家族の者たちにとって、俺なんていないも同然。恥そのものだ。」と自らを救いの手から遠ざけているといい、今回の「駐車場でのスーパーボウル観戦」も、その例の一つ。妹マドンナに頼めばVIPシートで観戦出来たかもしれないのに、頼まなかったアンソニーさんはやはり頑固者。いや、マドンナを含む家族との確執が彼の心に根を深く下ろしているのだろう。
（TechinsightJapan編集部 ブローン菜美）