壮大なドラマ『南極大陸』で主演した木村拓哉は、撮影現場でも周囲に何かと気を配っていたようだ。そんな様子を彼と共演したお笑いタレントのドロンズ石本が年末のバラエティ特番で語った。しかし、暴走した彼は余計なことまで明かしてスタジオの空気を凍らせてしまったのだ。
年末の人気バラエティ番組『さんま&SMAP 美女と野獣のクリスマススペシャル 2011』が12月25日に生放送された。明石家さんまがMC、進行は羽鳥慎一アナでひな壇には、なんとか目立とうという芸人やタレントが控えて『さんま&SMAPを大嫌いな人』の言い分を聞いていた。
その1人として登場したのが、ドラマ『南極大陸』で南極観測隊の料理担当、山里万平役を務めたドロンズ石本だったのだ。
彼は、撮影現場で木村拓哉からネタを伝授されるなどして親しくしてもらったという。そんなある日、撮影スケジュールがうまく行かず柴田恭兵、香川照之、寺島進らがイライラして現場に重たい空気が流れた。そんな時に木村拓哉は、石本に「恭兵さんにネタを見せて来い、絶対ウケるから!」と言うのだ。
大御所たちがピリピリした状態でネタをするなど無理な話だが、木村拓哉から言われてはやらないわけにはいかない。石本は柴田恭兵らの前に立つと「柴田さん! ネタをやります」と木村拓哉直伝のネタを披露した。しかし、全くウケずに寺島進からは「何やってんだ!」とシバかれる始末だった。
石本はその時、木村拓哉が我関せずという態度で身を隠して、まったくフォローしなかったことが許せないと言うのである。
この件に関してはさんまや木村本人がネタのやり方が下手だと指摘すると、木村がスタジオで実際にネタをやってみせた。それは重量挙げの選手が力んでバーベルを持ち上げると『お金ちょ~だいっ』と両手を差し出すネタなのだが、これが大ウケしたのである。石本も「木村さんがやったら確かに面白いですけど」と納得していた。
すると、ドロンズ石本もそれでは引き下がれないので話題を変えて「ひとつだけ言わせてください」と、思わぬ木村拓哉の裏話を明かし出したのである。
ロケは北海道で行われ、周囲には店や自販機など何も無い広大な場所だった。そんな中で炭酸飲料が飲みたいという話になり「石本! 炭酸買って来い」と木村拓哉から言われたが、彼は「無理です!」ときっぱり断ったのだ。
しかし、しばらくして石本が気づくと大量の炭酸飲料が雪の上に並んでいる。「木村さんからの差し入れです」ということだった。
その時、石本は『何かがおかしい』と思ったのである。「『炭酸買って来い』って言い出したのは木村さんでしたよね!?」と、彼はスタジオで木村拓哉に確認すると「それを自分で用意していたって、ズルいのでは?」と訴えたのである。
だが、木村拓哉は完全に視線をはずして彼を無視しており、周囲もどう反応してよいか戸惑った状態だった。生放送だけにスタジオの空気が止まった感じとなったのである。
羽鳥アナが慌てて「石本さん! もう早く席に着いた方が…」と強引にひな壇に座らせて、その話題は一切触れられることはなかった。
今回の番組では東京03も出演しており、明石家さんまが何かにつけて「“オールスター感謝祭”のことはもう何も言わないでいい」と、島田紳助さんとのエピソードに触れながらも効果音で消して盛り上げるというのが暴露ネタのヤマ場だった。
しかし、ドロンズ石本が思わず木村拓哉の裏話に触れた時には効果音も間に合わなかったようだ。生放送の面白さが実感できた一瞬だった。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)