南アフリカで最も著名な元政治家が、南アフリカのマクドナルド販売権を獲得した。国内で145店舗ある世界的ファーストフード店をうまく繁盛させることができるか?
世界一有名なファーストフード「マクドナルド」の販売権を買い取ったのはシリル・ラマフォサ(Cyril Ramaphosa)氏。彼は1994年にアパルトヘイトを終わらせるために構成された、ANC交渉団体の事務総長を務め上げた人物。その後、ANC政党での影響力を残しつつ、発電所、コカ・コーラ、鉱山などの投資で巨額の富を得た。
3月17日にマクドナルドから公表された内容によると、ラマフォサ氏は地元勢力や市場に明るい人物と高い評価を得ている。
経済アナリストによると、マクドナルドは1995年にヨハネスブルグで南アフリカ第1号店をオープンした後も、経営などで苦労をしいられてきた。南アフリカがワールドカップ開催地に決定した際も、スポンサーになっていたもののスタジアムでの販売はおろか、ワールドカップ公式街頭応援広場ですら何もしていなかったのだ。
それにもかかわらず、南アフリカのマクドナルド責任者は「南アフリカでのマクドナルド店舗展開は、経済効果も高くビジネスとしても成長している。ラマフォサ氏とともに今後も飛躍的な発展に努めたい。」と述べている。
ラマフォサ氏のほうは「こういう機会があることを光栄に思う。顧客の満足と雇用者の徹底教育、経営の拡大に焦点をあてる。」とやる気満々。
一方で、経済評論家は「南アフリカでのマクドナルド展開は現在不調。地元のファーストフード店が揺るぎない人気を誇っているからだ。マクドナルドは南アフリカ人にとってはやや高めの値段設定なので、店舗展開は今後も難しい。」と意見している。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)