アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】これが合法!?冷凍チキンを再解凍→塩素消毒→塩水注入→賞味期限改ざん販売。(南ア)

南アフリカ人が最も消費している肉は、値段と料理の豊富さからいって鶏肉だろう。しかし、ある鶏肉加工会社が、実は賞味期限を改ざんして再配送していることがわかった。驚くべきことにそれは「合法」だという。

南アフリカの鶏肉加工会社「スプリーム・ポウルトリー(Supreme Poultry)」では、賞味期限の切れた冷凍チキンを洗浄、塩水注入、賞味期限の再発行を行いスーパーなどに再び配送しているという。この会社の親会社に当たる「カントリー・バード・ホールディングス」では「この方法は合法である」と今週発表した。

スプリーム・ポウルトリーは南アフリカで3番目に大きな鶏肉加工会社で、南アフリカ有数のスーパーマーケットから小売販売店まで幅広く冷凍チキンを供給している。国民消費者センターは賞味期限の再発行に関して「非常に受け入れがたく、消費者を裏切っている。賞味期限の意味がない。」などと酷評している。

スプリーム・ポウルトリーの賞味期限改ざん行為に関して、元工場製造マネージャーは「数百トンもの売れ残った冷凍チキンが工場に返送され、それを再加工していた。」と証言している。戻ってきた冷凍チキンは24時間室温で解凍される。あるチキンはバクテリアを減らすため、塩素で消毒までするという。その後塩水を注入されたチキンは再び包装され、新しい賞味期限をつけて売られている。しかも、これらのチキンは微生物レベルなどの化学検査は全く行われない。

この元工場製造マネージャーがもたらした情報に関して、他にも2人の元社員が認めており、この工程は2004年以来行われていると述べている。

カントリー・バード・ホールディングスは「これらすべては”最高レベルの製造工程”で行われており、スプリーム・ポウルトリーの工場は衛生面で賞を勝ち取ったこともある。」と工場の質に関して述べ、チキンに関しては「顧客から返されたチキンの再加工は、あるガイドラインに則っていれば法律で認められている。再加工されたチキンは、人間および動物が消費することも含めて様々な目的に利用されている。」と公言している。また塩素での消毒に関しても「標準の加工工程でも再加工の工程でも皮付きのチキンを処理する際には行われていることで、法律でも規定されている」そうだ。

スプリーム・ポウルトリーの加工チキンは週に2000トン以上供給しているそうだが、ほとんどのチキンは再加工されたものではなく新しいチキンだということだ。しかし、一体どれが再加工されたものかはわからないとのこと。

ある大手スーパーではスプリーム・ポウルトリー加工製品の3分の1は自社ブランドとして売り出している。しかも「返却したチキンは肥料用として加工される工場へ行く」という契約条件をしていた。さらにスーパーの証言によると、スプリーム・ポウルトリーは賞味期限の改ざんを認めないという規定グループに属しているそうだ。

再加工して売ることが合法であると口外しているなら、どれが再加工の冷凍チキンかを書くべきで、新しいものと同じパッケージを使用すべきではないのではなかろうか。こればかりはいくら穏やかな気質の南アフリカ人も怒るだろう。この再加工冷凍チキンの被害者は出ているのだろうか。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)