グラクソ・スミスクライン(GlaxoSmithKline)社が500名を対象に行った調査によると、南アフリカの61%は肥満という結果が出た。南アフリカ人のダイエット事情はどうなっているのだろうか。
測定方法は「ボディマス指数(BMI)」という、体重(kg)を身長(m)の2乗で割った数値が25~30kg/m2ならば標準であるというもの。数値が30kg/m2以上ならば肥満、40kg/m2以上ならば超肥満で医者を必要とする。
南アフリカ全体では61%が肥満または超肥満となっている。都市別に見ると、ダーバンが52%、ヨハネスブルグが59%、プレトリアが68%、そしてもっとも肥満人口が高いのがケープタウンの72%となっている。
また、肥満者の60%、超肥満者の62%が「ただ太っているだけ」とあまり自覚がない様子。南アフリカ人の49%はエクササイズをしておらず、71%はダイエットを実行したことがない。調査対象者の65%は「健康食品は普通の食品よりも高い」、39%が「食品を購入するときに価格を重視」し、87%が「夕食は家で料理」している。
今回の調査結果に対して、「政府が肥満者対象に何か対策をすべき」という人が47%、「肥満が南アフリカの経済に効果があると思う」という人が46%となっている。
南アフリカでも健康に対する意識は高く、寿司レストランも人気が高い。しかし、揚げ物や高カロリーの料理が多いマレー系の家庭では、食卓に並べきれないほどの料理でもてなすのが礼儀。しかもおいしいのでついつい食べ過ぎてしまうのが現状だ。食の文化が肥満を生み出している場合、状況を変えるのは難しいだろう。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)