先週末の土曜日は久々の快晴。多くの南アフリカ人はブライ（バーベキュー）をしながらラグビーの試合を見るという「南アフリカのよくある週末」を過ごしていた。しかし、ヨハネスブルグから約100km南西に位置するPotchefstroomのある農場では、男性が足に鎖を巻きつけられたうえ、車で引きずりまわされ殺害されるという残忍な事件が起こっていた。

農場主ヨハン・ストリドム氏（40）は土曜日のブライに友人たちを招待した。彼らが到着したときストリドム氏はすでに亡くなっていた。死体の足首には鎖が巻かれていたそうだ。

警察によると、ストリドム氏が襲われたのは土曜日の午後1時ごろ、鉄の棒を持った男に襲撃されたことがわかっている。男はストリドム氏を彼の所有する車にくくりつけ、物置の中を車で走り引きずり殺した。その後、男は物置を去り、ストリドム氏の携帯と財布を盗むとストリドム氏を殺した車で逃げ去った。

ストリドム氏を発見したのは、彼の友人。「到着時にストリドム氏がいつものように出迎えなかったのはおかしいと思い探していると、物置に倒れている彼を見つけた。彼の足首には鎖が巻きついていた。さらに彼の手はひどく怪我をしていた。おそらく犯人と戦ったのだろう。なぜ彼のようないい人間にこのような事件が起こってしまったのかわからない。」と発見当時の様子を語っている。

ストリドム氏は今月末に、彼が捕まえた「叔母の農場に入った泥棒」の裁判があるため出廷する予定だった。また友人によると、ストリドム氏は2ヶ月前に自宅に泥棒が入り、一週間ほど前から無言電話の被害に遭っていたそうだ。

捜査の結果、ストリドム氏の車がPotchefstroomの荒地で発見され、21歳の男性が殺人容疑で逮捕された。男は血のついた服をトイレに捨てたと供述、さらに2人の男性が盗品を所持していたことで逮捕された。
（TechinsightJapan編集部　近藤仁美）