東ケープ州からケープタウンに向かっていたバスが道路から外れ下に転落。子供4人を含む28人が死亡した。西ケープ州運輸省は「40年ぶりの大惨事」と発表、警察は運転手の居眠り運転とみて調査を進めている。
事故が起こったのは早朝の5時ごろ。緑色のバスが大きく左に曲がりコンクリートの障壁に衝突、その後右に大きく曲がると200メートルほど右の障壁をこするように進み、障壁がなくなるとガードレールを突っ切り土手を転がり落ちていった。
35名の大人と9名の子供は救急車で近くの病院に運ばれ、うち5名が重症となっている。
朝5時半の段階で死者は5名、9時過ぎには22名と報告され、その日の昼過ぎには23名になった。事故現場で即死した乗客を包む白いボディバッグが、風雨の激しい道端に並べられた。しかしその後も死亡者は増え続け、翌日午前には28名となった。
このバスは64名乗りだが、なんと77名が乗っていた。さらにバスのライセンスが昨年の12月31日で切れていたことも判明した。警察はバスが走行に適した状態だったかを調べるとともに、バスのオーナーも重要参考人として捜索中である。
また事故直後の道路にブレーキ痕がないことから、警察は運転手の居眠り運転も考えられるとして運転手を逮捕、事情聴取も行う予定だ。
事故直後、道路は一時封鎖され渋滞が起こったが、ケープタウンにまで影響はでていなかったようだ。事故翌日の朝9時ごろにはクレーンが到着、バスを移動する作業に取り掛かっている。
現在ケープタウン周辺は冬が近づき風雨が強くなっているので視界が悪く、路面も滑りやすくなっている。昨日のケープタウン近郊でも1時間に10件の事故があったという報告も出ている。ただでさえ中古車や故障の多い車が多い南アフリカ、事故にあう確率は果てしなく高い。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)