民家に押し入っている最中に、間違えて警備員を呼んでしまったドジな強盗がいた。
南アフリカの住宅では、セキュリティが重要。家を見つけるにはまず治安のいい場所、セキュリティシステムがきちんと導入されていること、塀の周りに電流フェンスがあること・・・などなど、侵入者への威嚇の意味もこめてセキュリティ対策は万全にしておかなければならない。南アフリカではセキュリティ会社が常に住宅付近を車でパトロールしており、家にあるセキュリティボタンを押すと近くにいる警備員が駆けつけてくれるというしくみが一般的。
さて、今回の事件はそのセキュリティシステムが強盗たちの手によって作動した。
土曜日の朝8時半、元ラグビージャーナリストのブランヅ氏が、出かけるためにガレージで車を用意していた。直後、武装した強盗たちが背後からブランヅ氏を脅し、家の中へと連れて行った。ブランヅ氏、夫人、そして家にいた庭師は寝室で縛られ、ブランヅ氏と庭師は殴る蹴るの暴行を加えられた。彼らは死の恐怖を味わったと言う。
強盗の1人がガレージのドアを閉めようとリモコンのボタンを押した。しかし、彼が押したのはセキュリティ会社に通じるいわゆる「パニックボタン」。ドジな強盗のせいで、あっという間に警備員がやってきてしまった。しかし、こっちは多勢。警備員も殴りつけると、テレビやコンピューター、ゴルフクラブなどを持って、ブランヅ氏と夫人の車で逃げてしまった。強盗が家にいたのはおよそ35分。強盗たちは16歳から35歳からなるグループだったという。その後警察も到着し、30分もしないうちに、2台の車は発見。しかし強盗たちは逃走した後だった。
一旦家に侵入されると、すべてが終わるまでおとなしくしていることが大事。今回は強盗のおかげで時間は短縮された。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)