9月23日、南アフリカのヨハネスブルグで18歳の少女が殺し屋を雇った罪で逮捕された。殺し屋のターゲットは少女の元彼の母親。この事件で少女の通う学校では波紋が広がっている。
事件の全容は以下の通り。
少女ミシェルが18歳の誕生日を祝う日、とあるコーヒーショップでサングラスを掛けた男と会っていた。この男、実は殺し屋。ミシェルは殺し屋に2000ランド(日本円約2万4千円)と元彼の母親の写真を渡した。ミシェルが殺して欲しい相手は、元彼と別れる原因を作りさらに彼女に対し「息子に近づくな」と言って法的措置を取ってきた元彼の母親。しかし、殺し屋がサングラスをはずしたのを合図に、やってきたのは警察官。ミシェルは殺人陰謀の罪で現行犯逮捕された。殺し屋の本当の姿は刑事。ミシェルが連絡を取った男が警察に情報をリークしたことから、刑事が殺し屋としてミシェルと連絡を取りつづけていた。ミシェルは逮捕当時、自分の事件がニュースにならないか恐れ、涙を流していたという。
残念ながら彼女の恐れは現実のものとなり、警察が詳細を発表した9月30日、新聞の一面にデカデカと掲載されてしまった。それを見て驚きとともに不安を募らせているのは、ミシェルの通う学校と保護者たち。1月から始まる新学期にミシェルを受け入れるかどうかで波紋が広まっている。
ミシェルは来学期高校3年生。彼女の通う高校は南アフリカでも優秀な高校のため、保護者たちの不安は大きい。「もし彼女が学校に行くことを受け入れたなら、ミシェルに『あなたの犯した罪を受け入れている』と認めているようなもの。それは彼女にとっても、他の生徒にとっても正しいことではない。」とミシェルが学校に出席することに難色を示している。ミシェルは数ヶ月前に精神的な問題から病院へ通っていたこともあるそうで、裁判ではその点も問題視されるようだ。
ミシェルは逮捕の2日後、殺し屋に払ったのと同額2000ランドの保釈金を払って家に戻っている。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)