12歳の少年は警察の留置所に入れられ、死体を入れる袋に押し込まれるなど6時間も肉体的、精神的に折檻された。理由は少年が宿題をしなかったからだという。
事件が起こったのは5年前だ。
少年はその日宿題をやってこなかった。教師は、少年の母親がいつも世話になっているという警察官のもとへ連れて行った。少年は留置所に1時間入れられ、その後別の留置所へ連れて行かれた。そこが折檻された場所だ。
警察官は少年に幽霊の数を数えろ、以前拘留されていた女性がそこで首を吊って死んだなどと言い、少年に精神的恐怖を与えた。またショッピングカートに乗った警察官を800mも四つんばいになって引っ張らせるなどという体罰も行なった。その後、少年は死体袋を見せられ、その中に入れと命令される。
さらに少年の恐怖は続く。
警察官が拘留されている人を殴る蹴るしている様子を目の前で見せられ、さらにその拘留者と同じ部屋に入れられ暴力を振るわれた。拘留中は飲み物も食べ物も与えられなかったそうだ。少年は警察のバンの後部に乗せられ、体中をたたきつけられるほどの荒っぽい運転で家に送られた。
少年が帰宅したのは午後4時半。帰ってくるなり泣き出し、ショックで吐き出すなどの症状が見られたそうだ。その後、少年は精神的にトラウマを抱えることになってしまった。口数も減り、学校へも行けず、人を信じることも出来なくなっている。警察を見ると体調が悪くなるという症状もある。
少年の母親は教師、4人の警察官などを訴え、400万ランドの慰謝料を請求した。裁判に時間がかかっているのは、少年の精神臨床に時間がかかっているからだそうだ。
教師は警察へは連れて行ったことは認めているが、母親の了解を得てから連れて行ったと主張、警察内での出来事は全く知らなかったと述べている。警察はというと、事実を全面的に否定している。警察では悪いことをするとどうなるかというレクチャーをし、留置所の中を少し見せてあげただけだと主張している。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)