南アフリカのダーバン近郊の街、ピーターマリッツバーグで7月3日、教師誘拐、強盗、殺人の罪で起訴された少年に有罪判決が下された。少年はたった16歳の高校生。たとえ少年でも犯罪の重さは成人並みだったようだ。
残忍な犯行で逮捕されたのは3人の少年。18歳と19歳、そして16歳の高校生。今回有罪判決を受けたのは16歳の少年だ。
少年たち3人による犯行は非道極まりないもの。
彼らが酒場でビールを飲んでいるときに、近郊で教師をしている男性が車に乗って酒場にやってきた。少年たちは教師の車を手に入れることを思いついた。16歳の少年が男性にドライブをしようと持ちかけ、少し行ったところで他の少年が走りより、男性をナイフで刺し、車を奪った。男性が車外に出て逃げようとしたところを、少年たちは捕まえトランクに押し込めた。
その時点で少年たちは「男性に顔を見られたから」という理由で、男性を殺害する決意をしていたそうだ。少年たちは人目に付かない場所まで運転した後、男性をトランクから引きずり出し再度男性をナイフで刺して逃走した。発見されたとき、男性は13箇所もナイフで刺されていた。
少年はお酒を飲んでいなかったと主張している。飲んでいたとしても少量で意識はしっかりしていただろうというのが検察側の見解だ。裁判長は、誘拐、窃盗、殺人の全ての罪に関して少年を有罪とし、保護監察官と少年刑務所からの定期報告を必要とすることを述べた。
刑の確定は10月に持ち越されている。少年は、一時釈放を求めたが裁判所は却下した。残る2人の少年に関しても後日裁判が行なわれる。
殺人などという凶悪犯罪は裁かれたが、未成年の飲酒、飲酒運転、さらに無免許運転の罪には問われないのだろうか?
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)