アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】またストライキ。南アでW杯は開催できるか?

南アフリカでまたしてもワールドカップスタジアム労働者のストライキが起こった。一番遅れを取っているケープタウンのスタジアムでも水曜日から仕事放棄。ワールドカップは本当に南アフリカで開催できるのだろうか?

木曜日の朝、労働者はケープタウンスタジアムの前で仕事放棄。足を踏み鳴らして行進し、道を塞ぐため道路は渋滞、警察官がゴム弾を発砲して騒ぎを抑えるほどだった。金曜日も交渉は継続中、スタジアムの完成はまたしても遠のくことになる。

南アフリカ中のスタジアムで働いている労働者たちは、ヨハネスブルグでの賃金交渉の結果を待っていた。労働組合は賃金20%アップから13%アップまで下げて交渉している。しかし労働省との交渉は合意に達しず、水曜日からストライキに入っていた。

スタジアム建設には南アフリカ全土で7万人もの労働者がおり、平均給料は月2、500ランド(約3万円)弱といわれている。これは通常の建築業界で働く労働者の最低賃金に当たる。

ケープタウンではおよそ2000人の労働者がストライキを敢行。一部の労働者はスタジアムの入り口を塞いで篭城しようとするものまでおり、一時は暴動が起きるのではないかと危ぶまれていたが、警察の介入と労働者リーダーの呼びかけで納まっている。

ヨハネスブルグのストライキでは、労働者が車に石を投げるなど一時騒然となる場面もあった。

労働組合は13%の賃金アップだけでなく、年度ボーナス、日当、産休中の最低賃金まで要求している。対する労働省は「これら全ての要求をのむことはできない。そのうち65%の賃金アップ要求は目に見えている。」と反発。

今週末にでも合意に達してスタジアム建設を再開してくれないことには、予定に間に合わずワールドカップすら開催できなくなる。
(TechinsightJapan編集部 近藤仁美)