エンタがビタミン

writer : sekihara

【エンタがビタミン♪】高見沢俊彦ソロライブで「気持ちいいなぁ! 60代の今が一番」<ライブレポ>

THE ALFEEの高見沢俊彦(63)が9月2日、3日、パシフィコ横浜・国立大ホールにてソロライブ『真夏の夜の夢 2017 ‐ Night of Pacifico ‐』を開催した。8月30日にリリースしたばかりのソロ活動25周年記念ベストアルバム『美旋律 ~Best Tune Takamiy~』の収録曲をはじめ、ソロ活動初期の楽曲、インスト曲、カバー曲などメタルロックからムーディーな楽曲まで幅広いTakamiyの魅力を両日で8,000人の観客に惜しげもなく披露した。テックインサイトではこのライブの初日を取材した。

ステージ後方中央から両手を高く掲げたTakamiyこと高見沢俊彦が大きな歓声と拍手に迎えられて登場、1曲目の『ULTRA BURN』をハンドマイクで歌い上げる。2曲目の『エデンの君』からはギターを持ち、『雷神の如く』までメタルチックなナンバーで駆け抜けた。「『Night of Pacifico』へようこそ! 今夜も今年最大の思い出を作りたいと思います。最後までよろしく!」と高見沢が呼びかけると、会場は大歓声で応えた。

衣装でも魅せた高見沢俊彦(c)HAJIME KAMIIISAKA

続けて『ダンシングばけーしょん! ~ダイエット編』『Fire』を演奏して高見沢は「2年ぶりのメタルは結構来るなぁ」と苦笑するも、「気持ちいいなぁ!!」と実感を込めた。今回のバンド編成は、高見沢が「一度一緒にやってみたかった」と熱望していたギタリスト鳥山雄司をスペシャルゲストに迎え、他にギター佐藤大剛、ベース安達貴史、そしてTHE ALFEEのサポートメンバーでもあるドラムス吉田太郎、キーボードただすけという布陣である。

ライブはその後、ミディアムテンポのナンバー『Super Star』『仮面の宴』を経て、『東京ロンリー・ナイト』へ。この曲は、あのインストゥルメンタル・バンド「ザ・ベンチャーズ」に高見沢が曲を提供し、のちに歌手・藤田恵美の依頼があり、歌詞をつけたもの。高見沢、鳥山、佐藤のギタリスト3人が「ザ・ベンチャーズ」でお馴染みのギター「モズライト」を提げた光景に高見沢は「3人でモズライト持っているバンドは初めて」と嬉しそうに笑った。「ベンチャーズか加山雄三かゴジラ。それぐらい好きだった」と明かしてから高見沢は、ところどころ「ザ・ベンチャーズ」を想起させるフレーズを織り込んだ、どこか歌謡曲チックな同曲を軽快に聴かせた。

ムーディーでジャジーな『Night of Rouge』、1991年リリースのソロ初アルバムから『17のときに逢いたかった』を披露した後は、怒涛のメタルパートへ突入した。高見沢が「自分の曲の中で聴く回数が多い曲」という『VAMPIRE ~誘惑のBlood~』に始まり、『月姫』『嵐が丘』『Fantasia ~蒼穹の彼方』へ。『Fantasia…』ではいくつもの赤い炎が演奏に合わせて幾度も立ち上り、圧倒的な生のパワーがダイレクトに体に伝わってくるよう。会場のボルテージも上昇し、ギターをカッティングする高見沢の力強い右手が、まるで戦いを挑んでいるかのように見えた。「どうもありがとう!」と高見沢はギターを上に掲げ、ステージを後にした。

炎をバックに演奏する高見沢俊彦(c)HAJIME KAMIIISAKA

アンコールでは、スペシャルゲストの鳥山雄司とアコースティックギターを持った高見沢の2人がステージに。まずは高見沢が「高校のときにラジオから流れて感動した」というニルソンの『Without You』をカバーした。高見沢の持ち味であるハイトーンボイスが冴えわたり、彼のためにあるかのような一曲だ。『Fiance』を聴かせた後は、バンド編成に戻り、インストゥルメンタルの『Techno Glamourous(’59 LP Standard)』で高見沢は鳥山や佐藤と向かい合ったり、背中合わせになってギター演奏を楽しんだ。

そして一転、EDM(Takamiyではエレクトリック・ダンス・メタル)の『誘惑の太陽』では会場のファンがポンポンを持って踊り、アルフィーに似たダンスグループ「BEAT BOYS」のナンバー『誰よりもLady Jane』ではファンが手の振りで参加する。高見沢もギターを弾きながら、当時を真似てサイドへ大きなステップを披露した。

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