アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】暴徒化した人々に警察が催涙ガス噴射。赤ちゃんまでもが被害者に…。(南ア)

ある母親は赤ちゃんがぐったりしているのを見て、死ぬのではないかと恐怖におびえている。警察がまいた催涙ガスを浴びてしまったのだ。普段は静かな小さな町が48時間もの長い間、市と住民の戦場と化していた。

ケープタウンから車で1時間超の場所にあるビリヤーズドープという小さな町で、市民が暴徒化し始めたのは12日の月曜日。市が基盤整備や行政サービスを怠っているとして、市民が役所まで行進、その数は850人とも1200人とも言われている。その際に、興奮した市民らが市の所有物を壊し出したのがきっかけで、暴徒化し始めた。建物に火をつけたり、タイヤに火をつけて道に転がしたり、ブロックやビール瓶などを投げつける市民に対して、警察は高圧放水砲やゴム弾などで応戦、市民12人が逮捕された。町にひとつしかない消防車までもが火に包まれた。

市民が役所などに火をつけたため、裁判所はすべての裁判を延期、または近在の裁判所にて行うよう変更することとなった。

罪のない歩行者もたまたまその場所に居合わせただけで、被害に遭っている。赤ちゃんを抱いた母親のケースがそれだ。母親は歩いているときに催涙ガスの被害に遭った。「顔と肺が焼けるように痛んだ。赤ちゃんを守ろうとしてブランケットを顔にかぶせたが、防ぎきれなかった」。その夜、赤ちゃんは泣き続け、息をするのも苦しそうだったという。母親は診療所へ連れて行ったが、町が暴徒化しているため閉まっていた。

警察は翌13日に、戒厳令の敷かれている町に鉄製のチェーンを張り巡らせ、暴徒化した人々の行動範囲を限定した。その夜には憤っていた市民も沈静化、市と住民の話し合いへと進むこととなるようだ。しかし、破壊された町の一部や、消防車の被害総額は100万ランド(約1100万円)を超えるとみられている。また、市民が暴動のために仕事をしていなかったことも、大きな損害を生むだろうと市は述べている。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)