米国発!Breaking News

writer : techinsight

【米国発!Breaking News】妊娠39週でフルマラソン出場の女性、完走直後に無事出産。(イリノイ州)

米中西部のイリノイ州シカゴで、妊娠39週の女性がフルマラソンに参加し、レース後半で陣痛が始まったのにもかかわらず完走。数時間後に健康な女児を無事出産した。

地元紙『シカゴ・サンタイムズ』などによると、イリノイ州ウエストチェスターに住むアンバー・ミラーさん(27)は、7回フルマラソンを完走したことがあるベテランランナー。第1子ケイレブ君(1歳7ヵ月)を妊娠中も、妊娠17週目のときにレースに出場したことがあり、第2子を妊娠しても同じく17週目でフルマラソンに出場したほか、日常のマラソントレーニングを欠かさなかった。

アンバーさんは9日に開かれたフルマラソン「シカゴマラソン」に「まだ妊娠を知る前に登録をしていた」ため、妊娠39週で出走を決意。「行程の半分を走り、半分を歩く」ことに加え、「夫のジョーさん(32)が伴走する」ことで産婦人科医の許可を得た。

25℃という10月のシカゴにしては温かい気温の中、アンバーさんは数千人の他のランナーと共にスタートラインに立った。他のランナーがお腹の大きなアンバーさんに不思議そうな視線を向けたり、声援を送りながら走り去る中、彼女は水分補給に十分気をつけながら夫と共にゴールを目指した。

レースも後盤に差し掛かったころ、アンバーさんはランダムな陣痛のようなものを感じ始めたが、彼女は妊娠中マラソンをしている時、陣痛のようなものを感じたことが過去にもあったため気にせずにゴールを目指した。「完走するつもりはなかった」というアンバーさんだが、結局6時間25分で完走。過去の自己ベスト、3時間25分を3時間オーバーしただけだった。妻はきっと出場できないだろうとタカをくくりトレーニングを怠った夫は、逆にバテてしまい妻より遅れてゴールをしたという。

ゴールの数分後、アンバーさんの痛みは毎数分間隔になってきたため、本格的に陣痛が始まったと実感した彼女は病院へ向かおうとしたが、その前にフルマラソンを完走しお腹がすいていたため、サンドイッチをリクエストするという余裕も見せた。

ウィンフィールドにある『Central DuPage Hospital』に到着したアンバーさんは、すぐに分娩室へ。マラソンと同日の夜10時29分、3543グラムの健康な女児を無事出産した。お産は早産ではなく、フルタームの妊娠による自然分娩。赤ちゃんの名前はジューン・オードラちゃんと名付けられた。

アンバーさんは翌10日、ジューンちゃんを抱いて病院で開いた記者会見で、足にマメが出来たもののマラソンでは疲れなかったと語り、「走る方が、分娩よりはるかに楽でした。」「人生で最も長い一日でした。」と語った。

アンバーさんがお産をした病院の医師は、「妊婦がルーティンでマラソンをすることは決してお勧め出来ませんが、彼女はベテランランナーで鍛え抜かれた身体を持っていたということです。」と語ったという。まさに母は強しとはこのことだろう。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)