writer : techinsight

年末のボーナス大幅減 過去最大の下げ幅記録

民間調査機関の財団法人労務行政研究所は、東証1部上場企業218社を対象に、「夏冬型」の年間協定ですでに決定している2009年年末賞与・一時金(=ボーナス)の妥結水準を調査し集計した。

「夏冬型」の年間協定とは、春闘時もしくは同年夏季の交渉時に、夏季ならびに年末一時金を一括で決定する方式だ。

調査結果によると、回答があった218社の全産業の平均金額は65万9864円となった。これは前年同期に比べて13.1%の減額となり、2002年以来7年ぶりの対前年実績ダウンとなった。また、春闘時決定分集計が14.4%減だった夏季一時金に引き続き、年末一時金としては1970年の調査開始以来最大の下げ幅を記録した。

労務行政研究所によると、世界的な経済危機の影響をもろに受け、企業業績の大幅な落ち込みがそのまま一時金の水準にも反映されたものと考えられるという。

産業別にみると、製造業の支給水準は66万3906円で、対前年同期比は16.1%減と、2008年の同時期(同0.9%増)から一転、大幅に下落した。非製造業は64万8447円で、対前年同期比は3.2%減と、2008年の同時期(同0.6%減)に引き続きマイナスとなった。また、すべての産業で対前年同期比がマイナスとなっており、これは調査開始以来初めてのことだという。

支給月数の傾向をみると、平均で2.09カ月となり、同一企業でみた昨年末の実績2.44カ月を0.35カ月下回った。「1.5カ月未満」「2.0カ月台」がそれぞれ16.0%で最も多くなっている。
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)