twitterバナー

好評連載陣

ヘッドラインニュース

【ドラマの女王】 巨大組織に立ち向かう男を描く。WOWOW連続ドラマW 『空飛ぶタイヤ』

2009年4月19日 10:00

今回の【ドラマの女王】は、WOWOW「連続ドラマW」の『空飛ぶタイヤ』。日曜夜10:00放送の全5話のうち、19日の放送は第4回目。いよいよ大詰めの局面を迎える。無料放送の拡大版を見た人も話の続きが気になるはず。仲村トオル、田辺誠一、萩原聖人、水野美紀、そして國村隼という、アラフォー大喜びのキャスティングで送るスリリングなヒューマニズム溢れるドラマのクライマックスをお伝えする。




『空飛ぶタイヤ』とは“欠陥品の車から外れたタイヤ”を表したもの。走る車(トレーラー)から外れたタイヤが、ぐるぐると空を回りながら飛ぶように様々な人々の人生を狂わせていく。
原作は「果つる底なき」で江戸川乱歩賞を受賞するなど、数々の話題作で知られる池井戸潤。銀行出身の知識を生かし会社組織のリアリティを徹底的に追及した、社会派作家渾身の一作である。『空飛ぶタイヤ』では数年前に実際起こった、自動車会社の「リコール隠し」について新聞の紙面やTVのニュースでは分からない“その真相”に迫っている。

このドラマが怖いのは、誰もがいつこのドラマの登場人物のような被害に合うか分からないというところであり、巨大な企業の圧力によって、「落ち度がない方」の弱い立場の人間が追い詰められていく。そういった様をしつこく見せられる。

ホープ自動車製のトレーラーのタイヤが走行中に突然外れて、死亡事故が起きてしまう。小さな運送会社を経営する赤松(仲村トオル)は事故後の対応に追われるが、次第に事故の原因が整備不良のせいでは無く、トレーラーの部品の「ハブの欠陥」が原因だと気づく。会社の正義を証明するために部品の返却を求めるが、「商品の欠陥」をひた隠しにしたいホープ自動車側は、事故調査の異常ナシという結果を建前に取り合ってくれない。

会社の信用は失われ、子どもは学校でいじめられ、被害者から民事訴訟を起こされた。一部の社員は去りさんざんな赤松。しかし、ホープ自動車系列会社の銀行マン井崎(萩原聖人)から情報をあおり、「リコール隠し」のスクープを狙う週刊誌記者の榎本(水野美紀)の働きや、ホープ自動車内部の社員沢田(田辺誠一)の正義感によって、巨大組織にすこしずつ脅威を与えていく。
引き下がらない赤松の動きを警戒しだした上層部が、運送会社に融資しているやはり系列銀行に圧力をかけ、いわゆる「貸しはがし」とよばれる行為で金銭的にも赤松を追い詰めていった。

そんなところに、ホープ自動車の苦情係から設計への栄転をチラつかされた沢田が、一億円で欠陥に言及するのをやめてくれと持ちかけてくる。
悩んだ末に、榎本のスクープ記事に望みを託す赤松。対するホープ自動車常務の狩野(國村隼)は、警察や出版社にまで圧力をかけ、巨大組織の恐ろしさを存分に見せつける。

どこにでもいる普通の男が、ある日を境にどんどん窮地に追い込まれていく。映画のような硬質なタッチの映像が、粘っこく赤松たちの苦悩を見せていく。事故の責任を問われ、一旦はバラバラになってしまった家族の絆や、社員との結束がすこしずつ取戻されていく様はすがすがしい。逆境にあってこそ、本当に大切なものは「何か」わかるのである。

息子と共に夫に着いていく気持ちになった妻役の戸田菜穂や、『銭ゲバ』同様のお嬢様役のミムラ、押さえた演技で記者のリアリティを出す水野美紀、本上まなみ、尾野真千子と、女優陣も豪華。

残すところあと2回、小さな町の運送屋が巨大組織の闇を暴く事ができるのか?赤松たちの運命も必見だが、沢田や井崎のような「組織の歯車」として機能している会社人間たちの心の動きも気になる。
追い詰められる側、追い詰める側。見ている人全てがどこかに当てはまる『空飛ぶタイヤ』。様々な人々の運命を乗せて、何処に落ちるのか。

(編集部:クリスタルたまき)

【関連記事】
NHK?WOWOW連続ドラマW 『空飛ぶタイヤ』
まるで「神の雫」!? WOWOW韓流ドラマ『食客』
密かにブレイク、田辺誠一の「”クドイ”演技。」
『銭ゲバ』の松山ケンイチが“輝けない”ワケ。
これぞ堂本剛のイキザマ『帰ってこさせられた33分探偵』

-ITからセレブ、オタク、事件・事故まで。スルーできないニュース満載-
TechinsightJapan(テックインサイトジャパン)はコチラから!

PR

PR

PR

PR