カナダ在住の男性が、キャンプ候補地を探すためにGoogleマップを見ていたところ、直径約15キロのくぼ地を発見した。そのくぼ地が、隕石のクレーターの可能性が高いと注目が集まっている。隕石によるものだと確定していないが、衝突を示す物質がサンプルから発見されたことで、科学者たちの期待が高まっており、2025年には本格的な現地調査が始まる予定だ。カナダのニュースメディア『CBC.ca』などが伝えた。
カナダ在住のジョエル・ラポワントさん(Joël Lapointe)は昨年1月、ケベック州コート・ノール地域でキャンプ旅行の計画を立てるためにGoogleマップを見ていた際、くぼ地を発見した。直径約15キロのこのくぼ地の曲線が気になったという。さらに彼は、同州マグパイ村から約100キロ北に位置するマルサル湖の周りにも、直径約8キロの小さな山脈があるのを見つけた。
ラポワントさんはこの地形に興味を持ち、専門家に連絡することにした。最終的にフランスの地球物理学者ピエール・ロシェットさん(Pierre Rochette)と話すことができ、彼が率いる科学者チームは現在、この地点を隕石衝突により形成されたクレーターの可能性があるとして調査している。
ロシェットさんは、7月28日~8月2日にベルギーのブリュッセルで開かれた「国際隕石学会(METSOC)」の年次総会で今回の発見について発表し、「地形を見ると、衝突の跡を強く感じさせる」と述べている。また、現地からサンプルを受け取っており、その中の少なくとも一つにジルコンという耐性のある鉱物が含まれていた。これは衝撃の影響で変化するもので、分析結果は隕石によるものだという可能性を含んでいる。さらにロシェットさんは、このような発見は「重要なこと」と述べており、最後にこのサイズの隕石が発見されたのは2013年だと説明した。
西オンタリオ大学地球科学部の博士研究員タラ・ヘイデンさん(Tara Hayden)によれば、数百万年、あるいは1億年以上前のものクレーターがいくつか存在するそうだ。ヘイデンさんは、隕石の種類が古代の惑星から来たものや、初期の太陽系物質の一部である可能性があると述べた後、