このほどオーストリアの医師らが、米医学ジャーナル誌にある男性患者の症例を報告したところ注目を集めている。男性はかなりの愛煙家だったが、気管の内側に毛が生えるようになり、それが14年も続いたという。米ニュースメディア『New York Post』などが伝えた。
米医学ジャーナル誌『アメリカン・ジャーナル・オブ・ケース・リポーツ(American Journal of Case Reports)』で今月18日、52歳のオーストリア在住の男性の症例が報告され、多くの人を驚かせている。男性は10歳の頃に海で溺れかけ、呼吸を安定させるために気管切開が施された。約3年半後に気管孔は閉じられたが、5日後にその部位が細菌感染による壊死性組織損傷を起こしてしまい、再度切開して壊死組織を取り除いた後、自身の耳介軟骨と皮膚を移植する手術が行われたという。
その後、20歳の頃からタバコを嗜むようになった男性は、一日に1箱ほど喫煙していたそうだ。しかし35歳を迎えた2007年、夜間に息苦しさを感じて大きないびきをかくようになり、慢性的な咳に悩まされるようになった。男性は病院で気管支鏡検査を受けたところ、気管内に炎症が起きており、10歳で気管切開した箇所に数本の毛が生えていると診断された。
この時、医師は毛を取り除く処置を行っており症状は治まったようだが、その後も気管内に再び毛が生え始め、