今月18日にスイスで開催されたチェスの大会で、8歳の少年が史上最年少でグランドマスターに勝利した。約1か月前に最年少記録が更新されたばかりだったが、今回の少年は前回の記録保持者よりも5か月ほど若かったという。米ニュースメディア『CNN』などが伝えた。
8歳で偉業を成し遂げたのは、インド生まれでシンガポール在住のアシュワス・カウシィク君(Ashwath Kaushik)だ。アシュワス君は、今月18日にスイスで行われたチェスのクラシックトーナメント大会「第22回ブルクドルファー・シュタットハウス・オープン」に参加した。
対戦相手の1人には、チェスのグランドマスターであるポーランド出身のヤセック・シュトパさん(Jacek Stopa、37)がいた。グランドマスターは国際チェス連盟(FIDE)により付与されるチェスの称号で、「世界チャンピオン」を別にすればチェス選手の最高位にあたる。約30歳も年上の相手だったが、アシュワス君は遺憾なく実力を発揮し、見事に勝利した。
アシュワス君はこの日、8歳6か月と11日でグランドマスターに勝利した史上最年少記録となった。
実はグランドマスターを破った史上最年少の記録は、1か月ほど前に更新されたばかりだった。この時の記録保持者はセルビア出身のレオニード・イワノビッチ君(Leonid Ivanovic)で、達成した日は8歳11か月と7日であり、アシュワス君と約5か月しか変わらなかった。
グランドマスターに勝利したアシュワス君は、「本当に興奮したし、素晴らしい気分だよ。対戦中に一時劣勢に立たされたけど、そこから挽回することができたので、自分のプレーを誇りに思う」とコメントしている。
2015年にインドで生まれたアシュワス君は、すでに世界各地で開催されているチェスのユース向け大会で優勝しており、2022年に開催された東アジアユース選手権では、8歳以下のカテゴリーに当時6歳で参加して優勝し、チェス界隈にその名をとどろかせた。
今回の大会には127名のプレイヤーが参加しており、