イギリスで昨年12月、5歳男児が家族と訪れたパブで、別の客が連れていたジャーマンシェパードに襲われた。男児が犬の頭を撫でたところ突然、顔の一部を噛みちぎられたそうで、襲撃は数秒だったという。当時の映像とともに英ニュースメディア『The Mirror』などが伝えた。
昨年12月24日午後7時15分頃、ケイレン・ロッキー君(Kaelan Rockey、5)は家族でストーク・オン・トレントにあるパブ「ザ・ホワイト・ハート(The White Hart)」を訪れた。イギリスのパブは家族で気軽に楽しむことができ、その日はクリスマスイブとあって、母シャーリーンさん(Charlene、35)のほか祖父母と一緒だった。
パブにはまず、ケイレン君が真っ先に入店。当時、まだ店の外にいたシャーリーンさんは約20秒後、息子の悲痛な叫び声を聞いて慌てて駆け寄った。
シャーリーンさんは、当時のことをこのように振り返る。
「店内に入るとまず、私は息子を抱っこして外に駆け出したの。息子の泣き声で『怪我をした』と悟ったからよ。ただ、店内に犬がいたかどうかなんて全く目に入らなかった。そして外で息子を見て初めて、顔が引きちぎられていることに気付いたの。」
「すると、ある女性が私に駆け寄ってきて『この子は犬に噛まれた』と言ってきたわ。そして救急車と警察が呼ばれ、7時半には病院に搬送されたの。本当に全てがあっという間だった。」
なお当時の様子は監視カメラが捉えており、ケイレン君はパブの隅にいたオスのジャーマンシェパードに近づくと頭を撫で、一度離れているのが見て取れる。そしてもう一度近づいて頭を撫でた直後、ジャーマンシェパードに襲われて振り回されており、顔を噛まれたのはほんの数秒の出来事だった。
その映像を見たシャーリーンさんは、「襲われた息子はまるで人形のようで、実際に起きていることとは思えなかった。ただ犬が息子をすぐに離したことは幸運だった」と肩を落として語り、犬のそばには「この犬は撫でられることが嫌い」などと警告するサインなどは見当たらなかったことを明かしている。
シャーリーンさんによると、ケイレン君はその日の早い時間帯にも両親と同店を訪れ、同じ場所にいたジャーマンシェパードの頭を撫でていたそうで、「息子はあの日、理由もなく襲われた。犬を挑発するようなことは一切しなかった」と憤りを隠せない。
さらに驚くことに、犬の飼い主は襲撃後に慌ててパブを後にしたそうで、