台湾在住の女性はある日、左耳から“カチカチ”、“ガサガサ”と絶え間なく音が聞こえ、気になって眠れなくなったために病院を訪れた。担当医が女性の耳の中を確認してみると、小さなクモが動いているのを発見した。さらにクモは耳の中で脱皮をしており、その抜け殻も確認できたという。米ニュースメディア『NBC News』などが伝えている。
耳の中からクモが出てきたという恐ろしい症例が今月26日、医学雑誌『The New England Journal of Medicine』に掲載された。台湾在住の64歳女性は今年4月、左耳から聞き慣れない音が聞こえ、そのため4日間も眠れず、助けを求めて病院を訪れた。女性によると、“カチカチ”、“ガサガサ”といった音が絶え間なく聞こえていたという。
症状を聞いた医師は、女性の左耳を確認することにし、中を覗き込んだ。すると耳の中に小さなクモを発見したのだ。クモは生きており、カサカサと耳の中を動いていた。しかもこのクモは脱皮したようで、その抜け殻も耳の中で見つかった。
担当医は耳の中のクモの様子を動画で撮影しており、クモのそばには、脱皮をした後の抜け殻が落ちているのも確認できる。
台湾の南西部台南市にある「台南市立医院」で耳鼻咽喉科長を務めるテンチン・ワン医師(Tengchin Wang)は、「クモの大きさは2~3ミリほどで、患者は痛みを訴えてはいませんでした」と説明する。医師らは小さな吸引チューブを用い、