イギリス在住の男性が昨年9月、トルコに渡って人工歯(ベニア)を入れたところ、悪臭を伴う深刻な感染症に陥った。治療のためにベニアを取り除いた彼の歯はまるでサメのように細く削られており、海外での歯科治療を考えている英国人に向けて注意喚起している。英ニュースメディア『The Mirror』などが伝えた。
英マンチェスター在住でモデルのジャック・ジェームズさん(Jack James、22)は昨年9月、歯の表面を薄く削り、ラミネート素材を貼り付けることで白く隙間のない歯を得られるベニアの装着を決意した。「よりカメラ映えするように」と願ってのことだった。
そしてジャックさんは、英国に比べて安価に施術を受けられるトルコのイスタンブールに渡航し、3000ポンド(約54万3000円)を支払って白く輝く美しい歯を手に入れた。
しかしその数か月後、ジャックさんの歯は出血とともに膿が出始め、ひどい悪臭を放つようになり、緊急の歯科治療を要する事態となってしまった。
ジャックさんは当時を振り返り、歯の様子をこのように明かしている。
「血が出て痛み始めるまでは素晴らしい見栄えだったのに、膿が出て漏れ始めた。口臭がひどかったね。」
「救急歯科医院を受診し、レントゲン検査を受けたんだ。そうしたら歯科医に『あなたの歯はひどい状態で、感染症にかかっている』と言われたよ。」
検査の結果、ジャックさんの歯は深刻な状態で、治療にはなんと2万ポンド(約362万円)を要すると告げられてしまった。
高額な治療費を支払う余裕がなかったジャックさんは、絶望的な状況に陥ったが、最初に施術を受けたトルコの診療所に連絡して助けを求めた。
ところがトルコの診療所は「それ(ひどい歯の状態)は自分たちのせいではない」と責任を否定し、「修復が必要なら再度、施術費を支払ってもらう」と言い、4500ポンド(約81万4000円)の見積もりを送ってきたという。
それでもイギリスでの治療に比べて4分の1ほど安く提示された見積もりに、金銭的に厳しい状況にあるジャックさんは選択の余地がなく、