昨今、インターネットを介して音声操作に対応したAIアシスタント機能を持つ「スマートスピーカー」が普及しつつあるが、スコットランドで6歳の女児がスマートスピーカーを使って母親の命を救ったことが話題となっている。英メディア『The Mirror』などが伝えている。
スコットランド、グラスゴー郊外ロブロイストン在住のエマ・アンダーソンさん(Emma Anderson、27)は、6歳になる娘のダーシーちゃん(Darcey)に、過去2度も命を救われている。エマさんは、15歳の時に肥大型心筋症と診断され、以来普通の人と同じように活動ができなくなってしまった。
医学辞典『MSDマニュアル』のウェブサイトによると、この疾患は心臓の下側にある2つの部屋となる心室の壁が肥大して硬くなってしまうもので、失神、胸痛、息切れ、動悸などの症状が見られ、場合によっては突然死に至る恐れがあるという。そのためエマさんは発作による突然死を防ぐため、胸に「植込み型除細動器」をつけていた。
それでもエマさんは時々失神したり胸が苦しくなることがあり、救急車を呼ばなければならないほど危険な状態の時もあったようだ。そんな彼女はダーシーちゃんに日頃から「ママは心臓が良くないのよ」と言い聞かせ、万一の時のために自宅に設置しているスマートスピーカーの「Amazon Echo」にダーシーちゃんが「アレクサ、助けを呼んで!」と呼びかければ、近所に住むエマさんの母親に電話がかかるように設定していた。
幼いダーシーちゃんはエマさんが教えたことをしっかり覚えており、エマさんの症状が危険な状態だと判断すると、