監視カメラの映像を見ると、律儀に掃除する泥棒の姿が捉えられており大笑いしたそうだ。
そして店内をチェックしたところ、他には何も盗まれていないことが分かったが、店のスマートフォンにはオレンジ色のサングラスをかけた泥棒の自撮り写真が何枚かあったそうだ。エマさんは警察に被害届を出したが、数日後には泥棒本人から謝罪の電話がかかってきたという。
泥棒に入った男は、割ってしまったドアのガラスの修理代に加え、盗んだカップケーキの代金を支払うと申し出た。エマさんは「彼は深く反省しているようでした」と明かしており、男を許すことにしたという。実は同店が泥棒の被害にあったのは2回目で、前回はパンデミック中の売り上げが低迷している時だったため大きな痛手となったが、今回の件についてエマさんはこう語った。
「(パンデミックで売り上げが低迷した)他の企業においても本当に気の毒に思います。私たちが幸運だったのは、ちょっと面白い展開になったことで笑い飛ばして前に進むことができたことです。」
この奇妙な事件の後、エマさんは新しいデザインのカップケーキを販売することにした。「クライム・オブ・パッション(Crime of Passion/一時の激情に駆られて罪を犯すこと)」と商品名が付けられたカップケーキには、泥棒が自撮りした時にかけていたオレンジ色のサングラスがデザインされていた。そしてエマさんは「彼をそんなに憎んではいません」「今回のことは忘れて、前に進もうと思ってます」と話している。
画像は『CBC.ca 2023年6月1日付「Vancouver cupcake thief ‘profusely’ apologizes to bakery, offers to pay for repairs」(Submitted by Emma Irvine)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)