米カンザス州で今月20日、車のエンジンルームに入り込んだ犬が約50キロ離れたミズーリ州のある駐車場で救出された。奇跡的な救出劇の様子はTikTokに投稿されて拡散、米ニュースメディア『New York Post』などが伝えて話題となっている。
米ミズーリ州カンザスシティにある「カウフマン・スタジアム(Kauffman Stadium)」の駐車場で20日、キャリー・ギラスピーさん(Carrie Gillaspie)はどこからか動物の鳴き声がすることに気付いた。
不思議に思ったキャリーさんが声の出どころを探していると、それは自分の車から数列離れた場所に停めていた同僚のアシュリー・ニューマンさん(Ashley Newman)の車で、ボンネットから甲高い犬の鳴き声が聞こえてきたという。
アシュリーさんはその日、「これは緊急事態よ。実はあなたの車の中に犬がいるみたいなの」と連絡を受け、慌てて現場に向かった。そして車のボンネットを開けて中を覗いたアシュリーさんは、エンジンルームの中から小さな2つの目が自分を見つめていることに気付いて驚愕した。
実はアシュリーさんの住まいはカンザス州ジョンソン郡で、スタジアムまでは約48キロ(30マイル)も離れており、通勤には高速道路で30分はかかる。さらにエンジンルームの中の犬“ボンボン(BonBon)”のことは見たこともなく、なぜそこにいるのか見当がつかなかった。
一方でキャリーさんは、この日の出来事を「最高にクレイジーなことが起こった」とTikTokに投稿、ボンネットを開けた時のことを「私たちのことを見た犬はとても喜んでいるようだった。でもどうやって助け出したらいいのか分からなくて途方に暮れたわ」と明かしていた。そうして2人はその後、職場の同僚に助けを求めたのだった。
ちなみに2人が勤務する同スタジアムは、メジャーリーグベースボール加盟のプロ野球チーム「カンザスシティ・ロイヤルズ、以下ロイヤルズ」の本拠地で、キャリーさんはロイヤルズのデジタルリポーターとして、アシュリーさんは地域とチームを繋ぐコミュニティコーディネーターとして活躍している。
現場には、ロイヤルズの主任機械技術者デニス・ミラーさん(Dennis Miller)らが仕事を中断して駆けつけ、