今月27日、米テネシー州の小学校で銃乱射事件があり6人が犠牲になったばかりだが、コロラド州デンバーの高校ではその5日前、17歳の男子生徒が学校職員を銃撃し逃走していた。そしてこの事件の取材にあたっていた米ニュースメディア『Fox News』の女性リポーターは生中継中、校舎から無事に姿を現した息子を発見し、カメラの前で我が子をしっかりと抱きしめた。当時の映像とともに、米ニュースメディア『Inside Edition』などが伝えた。
コロラド州デンバーのイースト高校(East High School)で22日午前9時50分頃、生徒のオースティン・ライル(Austin Lyle、17)が学校職員2名を銃撃し重傷を負わせた。オースティンが発砲したのは朝の身体検査を受けていた時で、事件後に現場から逃走、警察官が行方を追っていた。
事件発生後、『Fox News』の地元リポーター、アリーシャ・アクーニャさん(Alicia Acuna)は学校前から生中継で現場の様子を伝えていたが、スタジオのニュースアンカーと話をしている最中に突然「エクスキューズミー(ちょっと失礼します)」と前置きし、早口でこう続けた。
「息子がやって来たの。まだ息子と会っていないのよ…。ごめんなさいね。こんなことになってから、まだ息子と会えていなかったの。本当にごめんなさい。本当にごめんなさいね。」
そうして息子をそばに呼んだアリーシャさんは、生中継中のカメラの前で我が子をギュッと抱きしめ、一瞬だけ母の顔をみせた。そして「(リポートを)すぐに終わらせるからね…。大丈夫よね」と言って息子の肩を叩き、再びカメラを見据えると感情を必死に抑えながらこう語りかけた。
「本当にごめんなさい。でも我が子が通り過ぎるのをただ見ていることなんてできなかったの。」
アリーシャさんはその後、