南アフリカの動物保護区で今年6月、ゾウの死骸に群がるライオンの隙を見て、自分の頭よりも大きな“ゾウの足”をかっさらうハイエナの姿がカメラに収められ「非常に珍しい」と話題になっている。保護区のツアーガイドが捉えた光景を『Latest Sightings』が伝えた。
クルーガー国立公園に隣接するサビ・サンド動物保護区で6月10日、1頭の雄のゾウが老衰死しライオンの群れが死骸にむさぼりつく様子が確認された。
そんななか、同保護区のチトワチトワ・ゲーム・リザーブでツアーガイドのリーダーとして働くディオン・ウェッセルズさん(Deon Wessels)は「一生に一度あるかないか」という非常に珍しい光景に出くわし息を呑んだ。
ディオンさんの目に飛び込んできたのは死骸にこっそりと忍び寄る1頭のハイエナで、頭よりも大きなゾウの足をくわえると足早にその場を去っていったという。
ディオンさんは、当時のことをゲーム・リザーブのブログのなかでこう説明した。
「ライオンの群れは少なくとも3日、ゾウの死骸を食べ続けていました。遠巻きにはおこぼれのチャンスを狙うハイエナの群れがいて、隙があれば一斉に死骸にたかり、腐肉をあさっていました。そしてすぐそばのマルーラの木の上にはハゲタカがいるのが分かりました。」
「そんなある日のこと、1頭のハイエナがライオンの隙を見て忍び寄り、ゾウの足をかっさらっていったのです。ゾウの足はきれいに噛みちぎられており、まるで誰かがチェーンソーで切り落としたかのようにも見えました。」