男児を産みたかった妊娠3か月の女性が信仰療法を頼った結果、頭に約5センチの釘を刺されるという驚きのニュースがパキスタンより届いた。女性は3人の娘を授かっており、夫から「次は男児を産まないと離婚する」と脅されていたそうだ。警察では現在、女性に釘を刺した人物の行方を追っているという。『BBC』などが伝えている。
事件はパキスタンのカイバル・パクトゥンクワ州ペシャワールにある「レディ・リーディング病院(Lady Reading Hospital)」に、1人の妊婦が運び込まれたことで発覚した。頭の痛みを訴えていたことからレントゲンを撮影すると、そこには約5センチの釘が額近くに刺さっていたのだ。
妊婦は当初「自分でやった」と話していたが、詳しく話を聞くと「信仰療法を行う人物に釘を刺された」と明かした。すでに3人の娘がいる妊婦は第4子を身ごもっていたが、夫から「男児を産まないと別れる」と脅されていたという。しかし直近の超音波検査で女児の可能性が高いと言われてしまい、女性が藁にもすがる思いで頼ったのが信仰療法だった。
南アジアの一部では息子は娘よりも長期的な経済的安定をもたらすと信じられており、こうした信仰心を悪用する信仰療法士が少なくない。信仰療法士自体はパキスタン北西部の部族が住む地域などに存在するが、彼らはスーフィーと呼ばれるイスラム教の神秘主義的な思想に基づいて行われているという。
被害にあった妊婦を担当した医師によると、