インドの病院で死亡宣告され、遺体安置所の冷凍庫に7時間も放置された男性が生きていたことが判明した。医師は「稀に見る奇跡」と述べているが、家族は「病院側の怠慢」と怒りを露わにしている。『The Daily Star』などが伝えた。
インドのウッタル・プラデーシュ州ムラーダーバードで今月18日深夜、電気工のスリケシュ・クマールさん(Srikesh Kumar、40)がスピード超過のバイクにはねられ、搬送先の病院で死亡が確認された。
遺体は病院の遺体安置所の冷凍庫に約7時間保管されていたが、家族ら4人が検死解剖の書類に署名するため遺体を確認すると、冷たくなったスリケシュさんがわずかながら呼吸をしていることに気がついた。
この時の様子は動画に収められて拡散しており、義姉妹であるマドゥー・バラさん(Mdhu Bala)がスリケシュさんの胸に手を当て「彼は死んでなんかいないわ! いったい何が起きたの? 彼は何か言いたそうにしているじゃない! それに息をしているわよ」と言いながら、病院のスタッフと話をしているのが見て取れる。
マドゥーさんによるとスリケシュさんはその後、メーラトにあるヘルスセンターに転院、いまだ意識が戻っていないものの容態は少しずつ回復しているという。
なおムラーダーバードの病院の医長であるシブ・シン氏(Shiv Singh)は、今回のケースについて「救急医は午前3時に患者の心臓が止まっていることを確認し、さらに何度も診断を行って死亡宣告をしています。ところが翌朝、家族や警察がやってきた時には息を吹き返していたのです。このようなケースは非常に稀なことで、医療スタッフの怠慢が原因ではありません」と説明、