魚釣りツアーのために船で沖へ出た男性は、海面に浮かぶ不思議な影を遠くで発見した。近づいて見ると、それは水面から頭を出して泳ぐ1頭の鹿だったのだ。どこからか泳いできて疲れ果てた様子の鹿を心配した男性は、船へ引き上げて救出し無事に自然へかえすことができたという。最後には可愛いお礼をして去っていった鹿の様子を『Dorset Live』などが伝えている。
英ドーセット州ウェーマスでサバ釣りツアー「Mackerel Fishing Weymouth」を運営しているマーク・バウディッチさん(Mark Bowditch、56)は、モーガン・ロイドさん(Morgan Lloyd)と妻ナターシャ・ロイドさん(Natasha Lloyd)、その3人の子どもたちを乗せてサバ釣りツアーのために船で海へ出ていた。
沖に向かっておよそハーフマイル(約800メートル)、水深150フィート(約45メートル)以上の海域を進んでいた時、マークさんは遠くの海面に何かがいることに気がついた。
「最初は『イルカのヒレかな?』と思っていたのですが、プランクトンを探して海面をゆっくりと泳ぐウバザメだとも思いました。それからさらに近づいて見ると耳が見えたのです。」
驚いたことにマークさんは海面から覗く2つの毛深い耳が見えたといい、なんとそれは陸に暮らすはずの1頭の鹿だった。あまり泳ぐ姿は見かけないが鹿は泳ぎが得意と言われており、道路や同地域のような大きな町を通過するために川や海の一部を泳いで渡ることがあるという。
マークさんは「同業者から海で泳ぐ鹿の話を聞いたことはあったが、実際に目撃したのは初めて」と驚いている。当時の様子をナターシャさんが撮影しており、